ヤクザやアウトローたちの処世の鮮やかさは、時に我々を魅了する。同時に、裏社会に直接の縁がない者にとっては、それは一見自身には関係のないフィクションのように映ってしまう。しかし、裏社会で生き抜くためのメソッドは、表社会で生きるビジネスマンにとっても十分に応用可能かもしれない。 『ブラック・マネジメント』(双葉新書/丸山佑介)は、裏社会のマネジメント術に学び、その手際を“表”ビジネスで有効活用することを目的として上梓された。 度重なるヤクザ関連の取材や執筆活動と、ビジネス書を扱う出版社での勤務の双方を経験している著者の丸山氏が意図するのは、アウトローの生き様の単なる賛美でもなければ、通り一遍のビジネスマニュアルでもない。 丸山氏が提案する「ブラック・マネジメント」とは、どのようにして実践できるものなのか? 資材商社でビジネスマンとして活躍し管理職も務める佐藤氏(仮名)と、企業間の訴訟にも精通し