「ナレッジサイエンス、すなわち知識科学とは何であるか、何を目指すべきであるか」に関しては、さまざまな観点や要請があり、時代の変化にも柔軟に対応していく必要もあるため、統一的な答えが用意されているわけではありません。われわれは知識科学の定義として、「自然、個人、組織および社会の営みである〈知識創造〉という切り口によって、物質科学・生命科学・認知科学、情報科学、システム科学、社会学、経営学、経済学に至るまでの自然科学分野や社会科学分野の学問を再編、融合した教育研究体制を整備し、知識創造のメカニズムを探求すること」を掲げています。 知識科学が目指す目標としては、「将来の知識社会を担う問題発見・解決型人材、すなわち経営の分かるエンジニア、科学技術の分かるマネジャーのような、知識社会が必要としている人材を育てること」を掲げています。このためには複雑系、組織ダイナミクス、意思決定メカニズム、研究開発プ