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ブックマーク / www.kousakusha.com (3)

  • カオス 複雑な時空間構造を生み出す終りなき運動

    中国で蝶がはばたくと…… カオスとは決定論的でありながらランダムさや不確定性をはらみつつ、豊富な時空間構造を生み出す運動である。カオスの特徴である初期値鋭敏性とストレンジ・アトラクタがもたらされるしくみを簡単に見てみよう。 カオスの特徴としてまず挙げられるのは、初期値鋭敏性である。これは「バタフライ効果」とも呼ばれる。いわく、中国で蝶がはばたくと、翌日のニューヨークの天気が変わる、というわけである。これは、ちょっとした状態の違いが時間とともに拡大されて伝わっていき、システムレベルへと発展するという性質を言い表したものである。つまり、ミクロレベルの変動がマクロレベルの違いをもたらし、ある部分に生じた小さな変動が系全体へと伝播・拡大する。 この初期値鋭敏性を発見したストーリーとして、気象学者ローレンツの話が有名である(Lorenz, 1993)(*32-1)。1950年代、ローレンツは大気の状

  • 還元的世界認識を超えて

    分離できないものを考える 複雑系では、これまでの科学的手法が前提としてきた3つの分離、すなわち、「部分やレベル」、「オペレータとオペランド」、「観測と観測対象」の分離を問い直す。稿ではこれらの「分離不可能性」を考察することで、相互作用と多様性に基づいた動的で開かれた世界観を志向する、複雑系の輪郭を浮かび上がらせ、知識科学研究における複雑系の意義を考えてみたい▼1▼2。 複雑系研究は、対象となるものの部分やレベルの分離ができないという問題をあらわにする。これまでの手法の代表である要素還元的▼3な考えでは、対象とするものごとの時間的・空間的なレベルを限定し、注目するレベルよりマクロな(大きな)ものは静的なものとして扱い、対象レベルよりもミクロな(小さな)ものはランダムなものとして近似したものとして考える場合が多い。しかし、このような系のある部分に生じた小さな変動が、系全体へと伝播・拡大される

  • ナレッジサイエンス

    「ナレッジサイエンス、すなわち知識科学とは何であるか、何を目指すべきであるか」に関しては、さまざまな観点や要請があり、時代の変化にも柔軟に対応していく必要もあるため、統一的な答えが用意されているわけではありません。われわれは知識科学の定義として、「自然、個人、組織および社会の営みである〈知識創造〉という切り口によって、物質科学・生命科学・認知科学、情報科学、システム科学、社会学、経営学、経済学に至るまでの自然科学分野や社会科学分野の学問を再編、融合した教育研究体制を整備し、知識創造のメカニズムを探求すること」を掲げています。 知識科学が目指す目標としては、「将来の知識社会を担う問題発見・解決型人材、すなわち経営の分かるエンジニア、科学技術の分かるマネジャーのような、知識社会が必要としている人材を育てること」を掲げています。このためには複雑系、組織ダイナミクス、意思決定メカニズム、研究開発プ

    nosuke42
    nosuke42 2007/09/02
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