国際舞台で各界のリーダーと交流する機会が多いが、彼と接して舌を巻くのは彼らの知識の豊富さ。パネルディスカッションでもパーティーでのさりげない会話の中にも、哲学、宗教、科学、歴史の知識や名著の一節が披露される。加えて、議論をしていると彼らの革新的な考えに驚かされることも多い。そのたびにこちら側の知識不足と考えの斬新さの欠如に恥ずかしくなると同時に、あらためて彼らに敬意を払う。知識豊富で革新的 世界のリーダーが受けてきた教育は典型的な“詰め込み”だ。先の見えない激動の時代こそ、“知識だけが暗闇の松明(たいまつ)”になるのだ。もちろん、過去の延長に未来はないので、知識があれば未来がわかるわけではない。しかし、知識がないよりははるかにましなのだ。 欧米の子供はあまり勉強しない。そんな印象があるかもしれない。しかし、世界のエリート候補生は徹底的な詰め込み教育を受けている。 日本には進学校はあってもエ