8月13日から22日まで、ちょうど10日間、インドのダラムサラでチベット亡命政府関係だけでも、議長、3人の大臣、4つの機関の関係者に話を聞いた。この取材を通して強く印象に残ったのは、ダライ・ラマ14世という指導者の存在感と、民主主義に対するチベット独自のセンスだった。 法王は政治指導者としても偉大だった 亡命チベット代表者議会のカルマ・チョペル議長によれば、チベット社会の民主化は、ダライ・ラマ14世の考えに基づいたものだという。 「16歳で政治と宗教のトップになった14世は、『チベットの悪しき習慣を変える必要がある、民主主義を取り入れる必要がある』と提唱していました。しかし中国の侵攻によって、それを実現できないまま亡命し、亡命政府において民主制を取り入れました」(チョペル議長) 1~3 年生まではチベット語しか教えないという新しい小学校を取材したが、これも、亡命した時点でダライ・ラマ