幼少期の生活を思い出してみる。昔住んでいた家の記憶と共に思い浮かぶのは、居間にあった家具調テレビである。 昔のテレビは、現代のテレビとは違って操作に対する感触があった。電源を入れるときは、大きなボタンを「カチッ」と押し込む。チャンネルを変えるのも「ガチャガチャ」と音を立てるダイヤル操作だった。 また家具調テレビと言うだけあって、本体には木が使われていた。真っ黒な薄型テレビが主流となった今にして思えば、味がありすぎる家電である。 その時代の個性的なデザインやインターフェースを、何か別のものに応用できないだろうか。思い付いたのは、「デジタルフォトフレーム」との融合であった。 見た目はレトロテレビ、中身はデジタルフォトフレーム! 今回作ったのは、レトロなテレビみたいな外見をしたデジタルフォトフレームである。外見だけでなく、操作もレトロテレビ風。チャンネルのダイヤルをガチャガチャと回すことで、写真