概要 分析的な芸術の定義論争がこの論考からはじまったとされる、モーリス・ヴァイツ(Morris Weitz, 1916-1981)の古典的な論文「美学における理論の役割」(1956)(Weitz, Morris. 1956. “The Role of Theory in Aesthetics.” The Journal of Aesthetics and Art Criticism, XV: 27-35.)のまとめです。 まとめ ヴィトゲンシュタインの家族的類似の概念を芸術の定義に援用し、あるものが芸術作品であるかどうかを判断する必要十分条件を見つけ出すことはできないとする。 概念には外延が定まった閉じた概念と、要素が変動する開いた概念とがある。 過去の芸術の理論は、特定のしかたで特定の芸術の特徴にわたしたちの注意を促す提案のまとめとして理解できる。 キイ・ワード 家族的類似、開いた概念、