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ブックマーク / emerose.hatenablog.com (34)

  • 本当にみんなそんなに経験機械に入りたくないのか? 調べてみた De Brigard (2010) - えめばら園

    https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/09515080903532290 Felipe De Brigard (2010). If you like it, does it matter if it’s real? Philosophical Psychology, 23(1): 43–57. ノージックの経験機械の思考実験に対して、機械の完璧な挙動という想定は現実離れしすぎており想定困難だという指摘がある(Sumner 1996)。この問題のために、経験機械につながれたくないという反応が当に現実性への選好を反映しているのか、疑問の余地が残ってしまう。現実性への選好のみに基づく判断を可能にするひとつの方法は、既にこの人生が経験機械によって生み出されていると想定し、現実に戻りたいかどうかを訊くことだろう。このとき、ひとは当に現実に戻りた

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    o_secchan 2019/07/28
  • 幸福の分配と時間 Hirose (2015) - えめばら園

    Egalitarianism (New Problems of Philosophy) 作者: Iwao Hirose出版社/メーカー: Routledge発売日: 2014/06/22メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログを見る 平等主義の哲学: ロールズから健康の分配まで 作者: 広瀬巌,齊藤拓出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2016/08/18メディア: 単行この商品を含むブログ (7件) を見る Iwao Hirose (2015). Egalitarianism. New York, NY: Routledge. (2016, 斎藤拓訳, 『平等主義の哲学:ロールズから健康の分配まで』, 勁草書房) Chapter 6. Equality and Time (未邦訳)(後半) 6.3 ハイブリッド説 幸福の分配に当たって、人生全体の幸福をその単位とする立場にも、特

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    o_secchan 2019/03/25
  • 二重結果原理はなぜ正しく思えるのか Scanlon (2008) - えめばら園

    Moral Dimensions: Permissibility, Meaning, Blame (English Edition) 作者: T.M. Scanlon出版社/メーカー: Harvard University Press発売日: 2009/06/30メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る T. M. Scanlon (2008). Moral Dimensions: Permissibility, Meaning, Blame. Cambridge, MA: Belknap Press of Harvard University Press. 1, The illusory Appeal of Double Effect(後半) ←いまここ 〔前半の要旨:二重結果原理は下の3つの事例での判断の違いを説明してくれるように見える。しかしトムソンが示したように、【トロ

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  • 人生の特定の時期にだけふさわしい善 Slote (1982) - えめばら園

    https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1468-0114.1982.tb00109.x Michael Slote (1982). Goods and Lives. Pacific Philosophical Quarterly, 63(4): 311-326. [1][2]「善はどの時点で生じるかによって、人生の全体の良さや行為の理由が変わってくる」という考え(時間選好)は、道徳理論の中では一般に否定されている。この現象が特異でも不合理なものでもないとこの論文では論じる。 I [3]個人の人生の善を導く原理として最大化を採用する哲学者のなかには、その原理を社会的良さにまで適用しようとする功利主義者(シジウィック)と、それに反対する者(ロールズ・ネーゲル)がいる。だが両者は時間選好の否定の点で一致している。[4]他方、個人的善に

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  • 優美さ Spencer (1868) - えめばら園

    https://archive.org/details/essaysscientifi06spengoog Herbert Spencer (1868). Gracefulness. In his Essays: Scientific, political, and Speculative, vol. 1. London: Williams and Norgate. pp. 312–318. 美とは、事物の性質の中でも私たちが満足(gratification)と連合する習慣があるものを指す一般的な名前であり、従って美の観念は快い(pleasurable)経験が蓄積されていった結果として生じるという見解がある。私はこの見解には、一定の拡張を加えた上で、完全に賛成できると考えている。しかしこれと同じことは、私たちが優美と呼ぶような形態や運動の性質については言えないと考えている。 私たちが優美だ

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  • 自然主義的誤謬では退けられない主張 Kahane (2016) - えめばら園

    Moral Brains: The Neuroscience of Morality (English Edition) 作者: S. Matthew Liao出版社/メーカー: Oxford University Press発売日: 2016/08/15メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る Guy Kahane. (2016). Is, Ought, and the Brain. In S. M. Liao (ed.), Moral Brains: The Neuroscience of Morality, Oxford: Oxford University Press. 2. Hume's law and naturalistic fallacy 「我々は自然なことをなすべきだ」という主張を考えよう。このような主張は、ヒュームの法則ないし「自然主義的誤謬」によって、決定

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    o_secchan 2018/07/23
  • 全てを考慮したときの良さとしての道徳性 Harris (2014) - えめばら園

    How to Be Good: The Possibility of Moral Enhancement 作者: John Harris出版社/メーカー: Oxford Univ Pr発売日: 2016/06/07メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (3件) を見る John Harris (2014). How to be Good. Oxford University Press 2. What It’s like to be good: Individual responsibility ←いまここ 「おかわりどうですか?」などと聞かれたとき、人は「私はいいです」(私は善良です)などと大変厚かましい返答をする(see. Sen 2009: 31)。 この「ある人が善良である」(someone is good)という仮説は、どう検証すればいいのだろうか。 検証のために、当人に

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    o_secchan 2018/07/17
  • モノ化と動物化 唐沢 (2017) - えめばら園

    なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学 作者: 唐沢かおり出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2017/07/27メディア: 単行この商品を含むブログ (6件) を見る 唐沢かおり (2017). 『なぜ心を読みすぎるのか』(東京大学出版会) 第1章 対人認知を考える視点 第2章 性格特性から見る評価の役割 第3章 行動の原因としての心 第4章 心の推論方略 第5章 人間としてみる ←いまここ 第6章 道徳性の根拠としての心 第7章 互いにみきわめあう私たち 他人にどのような心を帰属させるかは私たちがその人に対しどのように振る舞うかに影響する。 この点を章では、他人を「人間として」見ることに注目して考察する 外集団に対するネガティヴな態度や攻撃行動の背後にある過程としての「非人間化」(dehumanization) 人間は他人への加害を抑制するメカニズムを社会化の

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    o_secchan 2018/04/22
  • 理論とシミュレーションの使い分け 唐沢 (2017) - えめばら園

    なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学 作者: 唐沢かおり出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2017/07/27メディア: 単行この商品を含むブログ (6件) を見る 唐沢かおり (2017). 『なぜ心を読みすぎるのか』(東京大学出版会) 第1章 対人認知を考える視点 第2章 性格特性から見る評価の役割 第3章 行動の原因としての心 第4章 心の推論方略 ←いまここ 第5章 人間としてみる 第6章 道徳性の根拠としての心 第7章 互いにみきわめあう私たち 他人の心的状態を推論するしかたには、「理論説」と「シミュレーション説」の二つがある。それぞれの特徴を見ていこう。 ここでは二つの方略を場合に応じて使い分けられるものと考える。 【理論説】 私たちは他人の心について素朴な理論(「フォーク・サイコロジー」)を持っており、この理論によって他人の心を推論している。 特定

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    o_secchan 2018/04/22
  • 対応推論研究の古典と現在 唐沢 (2017) - えめばら園

    なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学 作者: 唐沢かおり出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2017/07/27メディア: 単行この商品を含むブログ (6件) を見る 唐沢かおり (2017). 『なぜ心を読みすぎるのか』(東京大学出版会) 第1章 対人認知を考える視点 第2章 性格特性から見る評価の役割 第3章 行動の原因としての心 ←いまここ 第4章 心の推論方略 第5章 人間としてみる 第6章 道徳性の根拠としての心 第7章 互いにみきわめあう私たち 第3章 行動の原因としての心 私たちが心に関心を持つのは、それが行動の原因だからだ この章では、「行動の原因としての心」を見いだす推論の特徴を、「対応推論」の研究を中心にみていく 対応推論 = ある行動からそれに対応する内的特性を推論すること 【ハイダーの「しろうとの因数分解」(Heider 1958)】 人々

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    o_secchan 2018/04/22
  • 対人評価の二次元 唐沢 (2017) - えめばら園

    なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学 作者: 唐沢かおり出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2017/07/27メディア: 単行この商品を含むブログ (6件) を見る 唐沢かおり (2017). 『なぜ心を読みすぎるのか』(東京大学出版会) 第1章 対人認知を考える視点 ←いまここ 第2章 性格特性から見る評価の役割 ←いまここ 第3章 行動の原因としての心 第4章 心の推論方略 第5章 人間としてみる 第6章 道徳性の根拠としての心 第7章 互いにみきわめあう私たち 第1章 対人認知を考える視点 「対人認知」 = 他者の心を「理解」し「評価」すること 心は行動を生み出す原因であり、心を理解することで行動の予測が可能となる 行動の「理解・予測・制御」を目指す「しろうと心理学者」としての人間 心の理解や予測に基づいて、「評価」が行なわれる。 =他人の心を「よい -

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    o_secchan 2018/04/22
  • 「概念の能力と合理性−−実験哲学は心理学以上の含意を持つか」 飯島・太田 (2014) - えめばら園

    http://www.info.human.nagoya-u.ac.jp/lab/phil/todayama/njp.html 飯島和樹・太田紘史 (2014) 「概念の能力と合理性−−実験哲学は心理学以上の含意を持つか」 Nagoya Journal of Philosophy, 11: 39-61. 実験哲学は、例えば道徳認知により意図性判断のパターンが変わるという、ノーブ効果(Knobe, 2003)のような現象を発見しました。こうした現象は、意図性概念という概念「能力」(competence)の内実を反映しているのか、それとも、道徳認知によってその能力の「運用」(performance)にエラーが起こっているのか−−このような問いが立てられてきました。つまり、意図性概念というのはそもそも道徳的なものを含み込んだ概念なのか、それとも、そうではないのだが意図性概念を使うときに道徳的な考

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  • 感情労働の何が悪いのか? 信原 (2017) - えめばら園

    情動の哲学入門: 価値・道徳・生きる意味 作者: 信原幸弘出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2017/11/10メディア: 単行この商品を含むブログ (4件) を見る 信原幸弘 (2017). 『情動の哲学入門』. 春秋社 第7章 感情労働 感情労働とは、情動やその表出の制御が強く求められる労働のことだ。感情労働の問題点は、一定の情動を強いられるという点にあるように見える。しかしそれは問題の質ではない。 というのもまず、各種のサービスには情動の制御が来的に必要な部分がある。その限りで、情動の強制それ自体が問題な訳ではない。当の問題は、来そのサービスには必要がない程度まで、過剰に情動の制御を強いられる場合にある。情動の制御が過剰なものになるのは、来のサービスにとっては不要であるが、顧客の優越性への欲求を満たすために、情動の制御が必要となる場合だ(Brewer 2011)。�顧

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    o_secchan 2018/03/06
    信原幸弘『情動の哲学入門』
  • モラル・タイプキャスティング、そして本書のまとめ 唐沢 (2017) - えめばら園

    なぜ心を読みすぎるのか: みきわめと対人関係の心理学 作者: 唐沢かおり出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2017/07/27メディア: 単行この商品を含むブログ (6件) を見る 唐沢かおり (2017). 『なぜ心を読みすぎるのか』(東京大学出版会) 第1章 対人認知を考える視点 第2章 性格特性から見る評価の役割 第3章 行動の原因としての心 第4章 心の推論方略 第5章 人間としてみる 第6章 道徳性の根拠としての心 ←いまここ 第7章 互いにみきわめあう私たち ←いまここ 第6章 道徳性の根拠としての心 前章では、人間は心のありかたという点で動物やモノと区別されることを見てきた。 だが、動物やモノにも心(に近い何か)が感じられることがある。 一般に、心の認知にはどのような構造があるのだろうか? また、そうした構造は道徳判断とどう関係するか? 【Gray et al.,

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    o_secchan 2017/12/25
    『なぜ心を読みすぎるのか みきわめと対人関係の心理学』