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ブックマーク / honz.jp (5)

  • 『ホモ・デウス 』人類の営みをデータ処理システムと捉えてみれば - HONZ

    続編は前作を超えない、そんな通説を吹き飛ばすような会心の一冊だ。人類の来し方を描き、全世界で800万部を超えるベストセラーとなった『サピエンス全史』。これを受けた書『ホモ・デウス』では、人類の行く末を戦慄の姿として描き出す。 過去何千年にもわたり人類を悩ましてきた問題、それは飢饉、疫病、そして戦争の3つであった。しかし驚くべきことに、我々は飢饉と疫病と戦争を首尾よく抑え込みことに成功し、この数十年で理解も制御もできる対処可能な課題へと変えることに成功したのである。 ならばそれらに替わり、新たに人類が取り組むべき課題とは何になるのだろうか? 著者のユヴァル・ノア・ハラリは、人類が不死と至福と神性を目指すようになるであろうと予測する。それは人間が自らを神へとアップグレードし、ホモ・サピエンスからホモ・デウスへ変わることを意味する。 重要なのは、予測の根拠だ。書の前半部では前作同様に、我々を

    『ホモ・デウス 』人類の営みをデータ処理システムと捉えてみれば - HONZ
    o_secchan
    o_secchan 2018/08/20
  • 『評価の経済学』まわりの評判が気になったときに手に取る本 - HONZ

    書の主題は、レピュテーションである。原書のタイトルは「The Reputation Game The art of Changing How People See You」で、評判をゲームとしてモデル化し、そのゲームを勝ち抜くためのお作法をまとめている。流し読みするだけでも、周囲からの評価を得ようと躍起になり、他者からの評価に振り回される日常を冷静に俯瞰することができるだろう。知ることで冷静になれる、単純明快な実用性がある。 また、読み込む価値も充分にある。なぜなら、書が最終的に問いかけていることの一つは、「物になろうと努力しますか、ズルしますか」という単純で深い問いであるからだ。 人間は悪人でなくとも、ズルしたくなり、さらにちょっとした噓やごまかしを正当化してしまう。なかでも、評判というのは厄介で、一時的に見繕うことができてしまう。例えば、有名人と仲が良いことをほのめかし、共同でセ

    『評価の経済学』まわりの評判が気になったときに手に取る本 - HONZ
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    o_secchan 2018/03/04
  • 『サルは大西洋を渡った──奇跡的な航海が生んだ進化史』 大海原という障壁を越えて進出する生物たち - HONZ

    「ありそうもないこと、稀有なこと、不可思議なこと、奇跡的なこと」。生物地理学者のギャレス・ネルソンはかつてそんな言葉でそれを嘲笑したという。だが実際には、どうやらそれは生物の歴史において何度も生じていたようだ。それというのは、生物たちによる長距離に及ぶ「海越え」である。 書が挑んでいる問題は、世界における生物の不連続分布である。世界地図と各地に生息する生物を思い浮かべてほしい。大西洋を挟んで、サルはアフリカ大陸にも、南アメリカ大陸にも生息している。また、「走鳥類」と呼ばれる飛べない鳥たちは、南半球の4つの隔たった地域に分布している。さらに、ガータースネークはメキシコ土で見られるが、そこから海で隔てられたバハカリフォルニア半島の南部にも生息している。 そのように、系統的に近しい多くの生物が、海などの障壁で隔てられた、遠く離れた地域に生息している。しかしそうだとしたら、彼らはいったいどうや

    『サルは大西洋を渡った──奇跡的な航海が生んだ進化史』 大海原という障壁を越えて進出する生物たち - HONZ
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    o_secchan 2017/11/13
  • 『彼女たちの売春』文庫解説 by 三浦 しをん - HONZ

    10年ほどまえ、京都の某ホテルのロビーで、わりといいスーツを着た人品いやしからぬ感じのおじさまと、真夏でもないのに下着みたいなワンピースを着た20代前半のきれいな女の子を見かけた。 おじさまは女の子をロビーのソファに座らせ、自分はフロントでチェックインの手つづきをしている。私がなぜ、その2人の動向に注目していたかというと、女の子の顔から表情がごっそり抜け落ちていたからだ。 親子でも親戚でも出張に来た上司と部下でもないよな。2人の関係は、もはや明白だよな。ものすごくもやもやした。よっぽど、「あれ、ミサちゃん(咄嗟の仮名)? やだ、ひさしぶりー」と、女の子の知りあいのふりをして声をかけてみようかと思った。そうすればおじさまが退散するかもしれないし。でも、余計なお世話かなという気がして、実行には移さなかった。 私はそのまま夕飯をべに出かけ、4時間後ぐらいにホテルまで戻ってきた。すると偶然にも、

    『彼女たちの売春』文庫解説 by 三浦 しをん - HONZ
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    o_secchan 2017/10/30
  • 科学的にみると恋愛と結婚って何ですか?『どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた』 - HONZ

    タイトルに惹かれて『どうすれば幸せになれるのか科学的に考えてみた』というを買ってみたら、これが思いのほかおもしろかったので紹介したい。このは予防医学研究者の石川善樹とニッポン放送アナウンサーの吉田尚紀の対談である。 中身を見ずに買ったところ、読んでいる途中で、過去に両者のを読んでいたことに気がついた。吉田尚紀の『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』は、自称コミュ障の自分にとってはとても救いになったコミュニケーションの名著で、過去にどこかの媒体で紹介していたことがあったし、石川善樹の『友達の数で寿命が決まる』にいたっては過去にHONZで紹介していた。 石川善樹という人がとにかく変わっていておもしろい。彼のおもしろみがとにかくあふれているのが、第4章の「科学的にみると恋愛結婚って何ですか?」というところである。 彼は高校までずっと男子校に通っていたので、大学デビューをしようと思っ

    科学的にみると恋愛と結婚って何ですか?『どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた』 - HONZ
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    o_secchan 2017/10/30
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