2010年7月までの約9年間に、静岡県東部で女性9人に乱暴し、全員にけがをさせたなどとして、強姦(ごうかん)致傷罪などに問われ、検察側が合わせて懲役60年を求刑した同県長泉町下長窪、無職小沢貴司被告(35)に対する裁判員裁判の判決が5日、静岡地裁沼津支部であった。 片山隆夫裁判長は「再犯の可能性は否定できず、徹底的な矯正教育が望まれる」として、2001~08年の5件を懲役24年(求刑・懲役30年)、09~10年の4件を懲役26年(求刑・懲役30年)とする判決を言い渡した。判決が50年に及ぶのは極めて異例。 小沢被告は09年3月、窃盗罪で懲役1年、執行猶予4年の判決を受け、確定している。このため、判決前に起こした5件はこの確定判決と併合された。 また、判決後の4件は別の量刑として裁かれた。1回の量刑では懲役30年が有期刑の最高刑で、検察側は合わせて最長の60年を求刑していた。 判決では、小沢