伊藤忠商事元社長で前中国大使の丹羽宇一郎・日中友好協会会長(76)が23日、安倍政権が今国会での成立をめざす安全保障関連法案について「戦争に少しでも近づくような法案は経済界にプラスにならない」と語った。朝日新聞のインタビューに答えた。 中国を敵視した議論が多いことを踏まえ、丹羽氏は「日本は貿易立国。米国も含め各国と仲良くやってこそ成り立つ」と指摘。「戦争に近づくと必ず敵ができる。それが資源国や消費国なら日本経済にはマイナスだ」と話した。 安保法制の支持を表明する経団連会長ら財界トップには「政治に追随し過ぎるのは困る。国のため、国民のためという視点を持つべきだ」と注文。安保法制に反対する財界人は「たくさんいるが、発言しにくい雰囲気が広がっている」と懸念を示した。(藤田知也)
![安保法案「経済界にプラスにならない」 丹羽前中国大使:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e3ca10673ca943e26cb6bd295a698cb03bc2ec80/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Fimages%2Flogo_ogp.png)