慶応大学の岡野栄之教授らはヒトの新型万能細胞(iPS細胞)から作った細胞を、脊髄が損傷したマウスに移植しても、安全性に問題がないことを確認した。移植してから4カ月後でも、がん化などの副作用は見られなかった。成果は27日、米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載される。ヒトの細胞を移植しても免疫反応が起きないようにしたマウスの脊髄損傷部位に、皮膚から作ったiPS細胞を神経幹細胞に育
交通事故と脳脊髄(せきずい)液減少症(髄液漏れ)との因果関係が争われた訴訟で、大阪高裁(紙浦健二裁判長)が7月、事故による発症を認定して被害者側の逆転勝訴判決を言い渡していたことが分かった。判決は、厚生労働省の研究班が6月に明らかにした中間報告書で「外傷による発症もまれではない」としたことに言及し、損保・加害者側が否定の根拠としてきた国際頭痛学会の診断基準(04年)を「厳しすぎる」と批判しており、同種訴訟にも影響するとみられる。 追突事故に遭った堺市の会社経営の男性(67)が06年、加害者側を相手取り損害賠償を求めて提訴。訴訟中に髄液漏れと診断された。大阪地裁は昨年2月に診断について「疑問がある」と退け、髄液漏れに関する補償は認めなかったが、7月22日の大阪高裁判決では、髄液漏れと認定。休業損害額が1000万円以上増額され、確定した。 判決によると、男性は03年の事故直後、腰椎(ようつい)
激しい頭痛などを引き起こす脳脊髄(せきずい)液減少症(髄液漏れ)について、07年度発足の厚生労働省研究班(代表、嘉山孝正・国立がん研究センター理事長)が、「髄液漏れの患者の存在が確認できた」とする中間報告書をまとめた。発症は極めてまれとされていたが、報告書は「頻度は低くない」と指摘した。MRI(磁気共鳴画像化装置)などの画像の判定基準や診断の進め方についても案をまとめており、今後関係学会の了承を得たいという。治療法の基準作りや保険適用に向けて大きく前進するとみられる。 報告書によると、研究班は「頭を高くしていると頭痛が始まったり、ひどくなる」患者100人を分析し、放射線科専門医がMRIなどの画像を判定。班会議を重ね、うち16人は「確実」に髄液が漏れており、17人は「疑いがある」とした。 脳脊髄液減少症は、脳と脊髄の周囲を巡る脳脊髄液が漏れ、頭痛を招く。国内では00年以降、「交通事故被害者ら
米ケンタッキー州のルイビル大(University of Louisville)でリハビリ中のロブ・サマーズ(Rob Summers)さん(2011年5月19日公開)。(c)AFP/COURTESY OF ROB SUMMERS 【5月21日 AFP】米国の神経外科医チームは、下半身不随の男性の下部脊椎(せきつい)に電極を移植したところ、男性が自力で立ち上がったり足を動かしたりすることができるようになったと20日の英医学専門誌「ランセット(The Lancet)」電子版に発表した。このような事例は世界初。 男性はつま先、足首、ひざ、腰を自発的に動かすことができる。立った状態を1回あたり最大で4分間持ちこたえることができる。ハーネスを装着し、少々の介添えがあれば、トレッドミルの上でステップ運動もできるという。 11人のチームを率いる米ルイビル大(University of Louisvill
【ワシントン=勝田敏彦】脳脊髄(せきずい)液中のたんぱく質の濃度を調べることで、90%の精度でアルツハイマー病(AD)が診断できることがベルギー・ヘント大など国際チームの研究でわかった。早期診断にも役立ちそうだ。米医学会専門誌に9日、発表した。 ADは、ベータアミロイドやタウと呼ばれるたんぱく質が、脳の神経細胞に蓄積して起きると考えられている。チームが、脳脊髄液に含まれるこれらの濃度を調べたところ、ベータアミロイドの濃度が低く、タウの仲間全体の濃度とPタウ181と呼ばれるものの濃度が高いというパターンが、ADの特徴らしいことがわかった。 脳出血などがないのに認知機能に障害があることなどからADと診断された患者の90%からこのパターンが見つかった。軽い認知障害があり、脳脊髄液を調べてから5年以内にADを発症した人についても、全員でこのパターンが見つかった。 また、認知障害がない人の36
脊柱を持つ人型ロボット開発の最前線(1) 2007年7月12日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (0) Rob Beschizza 2007年07月12日 Jimmy Or教授は、柔軟な脊柱を備えた世界初の自立歩行人間型ロボットを開発したと述べている。 Photo: Jimmy Or 家事を代行するアンドロイドは、空飛ぶ自動車や火星植民地と同様、いつまでたっても実現しないため、SFファンたちに失望をもたらしてきた。 ロボット工学分野での研究の大半は、火星探査機や、米iRobot社の自走式掃除機『Roomba』のように、人間どころか、生物にさえ見えない自動機械の方向に突き進んできた。本田技研工業の『ASIMO』はかわいいかもしれないが、踊れないという現実は直視すべきだ。 一方で、熱心な専門家やアマチュアたちは、こうした業界の傾向に背を向け、人間と同じくらいたくさんの関
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く