赤ちゃんが胎内で聞く母親の心臓の音(心音)を収めたCDを宮崎県延岡市のベンチャー企業が発売し、売れ行きを伸ばしている。児童虐待や子供が親を殺害するなど、親子の絆を揺るがすような事件が相次ぐ中、「子供の未来に安心を贈りたい」と願う出産前後の母親らの間で話題を呼んでいるという。(牛島要平) ■商談会で大賞を受賞 延岡市のオリオン(新名静子社長)が手がける心音CD「母の心音 原盤」(税込み1万2600円)。母親が妊娠中、大きめの聴診器型器具を用いて自宅で1時間分の心音を収録。同社が雑音を除去するなどの編集を加えたうえでCD化する。同様の市販品もあるが、心音は母親によって違うため、同社はオーダーメード感覚でCDを作れるとしている。 胎児は妊娠5カ月ごろになると聴覚が完成するが、出産まで聞く音は母親の心音。このため、産婦人科医や小児科医から「胎内で守られていたときの心音は、生後の子供の精神を穏やかに