9月13日、中国が安価な鉄鋼製品の輸出攻勢を強めている。写真は遼寧省の工場で2010年4月撮影(2012年 ロイター/Sheng Li) [ロンドン 13日 ロイター] 中国が安価な鉄鋼製品の輸出攻勢を強めている。国内の需要低迷を背景に、原価割れで輸出するケースも出ている。業界関係者によると、従来あまり輸出してこなかった中東や北アフリカにも輸出先を拡大しているという。
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インド、高炉計画相次ぐ 粗鋼生産能力、4倍へ2010年4月11日2時4分 煙突が立ちならぶブーシャン社の製鉄工場=インド東部オリッサ州で、高野写す ポスコの高炉建設予定地では反対住民が侵入者に目を光らせていた。リーダーの自宅にはレーニンとマルクスの肖像画が飾られていた=インド東部オリッサ州で、高野写す インドで鉄鉱石から銑鉄をつくり出す高炉の建設計画が次々と打ち出されている。政府によると、2019年度の粗鋼生産能力は、現在の約4倍の2億9千万トンに達する見通しだ。そんなに建てて、大丈夫なのか。建設の現場を歩いた。 ニューデリーから南東に約1400キロ。ベンガル湾に面するオリッサ州の州都から、山間部の狭い道を3時間ほど車で走ると、突如として十数本の高い煙突があらわれる。インドの鉄鋼メーカー「ブーシャン・スチール」が建設中の初の一貫製鉄所だ。 森林を切り開いた奥行き5キロの敷地に鉄道が開通した
高炉メーカー4位が史上最速の製法を開発した。武器は速度だけでなく、これまで不要としてきた低品位の鉄鉱石や石炭を使えることだ。大資本の高炉が支配してきた鉄鋼業界の構造を、変える可能性を秘める。 製造時間は、従来の48分の1。さらに利用する原料は、これまで見向きもされず大量に眠っていた低品位の鉄鉱石と石炭ーー。 従来の製鉄の常識を覆す新しいプラントが今年1月12日、北米ミネソタ州にある古い炭鉱町、ホイット・レイクス市で稼働を始めた。このプラントには、神戸製鋼所が15年越しの研究を経て開発した「ITmk3(アイ・ティ・マークスリー)」と呼ばれる製鉄方法が初めて商用導入されている。新プラントの建設で神鋼は、米大手電炉メーカーのスチールダイナミクスと共同で約260億円を投じた。生産能力は今年半ばをメドに年間50万トンまで引き上げる計画だ。 作るのは鉄のナゲット ITmk3のプラントは、電炉に投入する
【北京=琴寄辰男】中国鉄鋼工業協会の●崎琳会長(武漢鋼鉄社長、●は「登」に「おおざと」)は7日、朝日新聞などのインタビューで、資源メジャーを「採掘コストが十数ドルの鉄鉱石を中国に100ドル超で売っている」と批判した。大幅値上げが予想されている2010年度の鉄鉱石価格交渉を念頭に、「外国のいくつかの成り金が勝手に値上げすることは許されない」とも述べた。 会長は、中国の10年の粗鋼生産量が前年比約6%増の6億トンに達するとの見通しも明らかにした。世界鉄鋼協会によると中国は09年に世界の粗鋼生産量の約47%を占め、2位の日本に大差をつけている。10年の伸び率は09年の13.5%より縮むものの、圧倒的なシェアを保つのは確実だ。 一方で会長は「中国鉄鋼メーカーの経営は苦難に満ちている」と強調。生産能力過剰やBHPビリトンなど3大資源メジャーによる鉄鉱石の値上げを理由に挙げた。 中国企業による海
苦労して家庭で分別している食品や化粧品の容器などのプラスチック類。実は日本では鉄鋼メーカーがそのリサイクルで大きな役割を果たしている。JFEは早くに事業化、新日鉄は国内の最大事業者になっている。 ガシャン、ガシャン――。 大きなショベルが、プラスチックの山を切り崩し、ベルトコンベアに次々と放り込む。川崎市にあるJFEスチール東日本製鉄所京浜地区のとある建物。ここに自治体から毎日、家庭などから集められた廃棄プラスチックが70トン近く運び込まれる。今年はJFE全体で約7万トンの廃プラを引き受けた。 JFE、CO2削減効果に着目 鉄鋼メーカーと廃プラ。すぐにはなかなか結びつきづらい組み合わせだが、鉄鋼メーカーは国内の廃プラの約3割を再利用する有数のリサイクル事業者という顔を持つ。1996年と早くから取り組みを進めてきたJFEは、廃プラを高炉の還元剤に活用している。 鉄鉱石を高炉に投入して鉄の大元
第一次オイルショック後も軽量化とコストダウンに励みました。原油高騰から1kmでも余計に走れるように、排ガス規制で出力が落ちたエンジンを助けるために、景気低迷で安く、ということで。今も中古市場で値が高い「86レビン」なんかその名残のように思います。その後、大食漢のロータリー「RX-7」が復活し、豪華な「ソアラ」なんかも登場。最近は衝突安全性の面からもどうしても重い車が多くなってしまいました。この文脈でくると、「今」のエンジニアは軽量化とコストダウンに加え「衝突安全性」も求められます。そうなると、筆者が記事で取り上げた「水に浮く鉄面皮」が大変意味を持ってきます。とても良い題材です。エンジニア達が今の問題を共有できれば、現場にまたあの頃のパワーが蘇る。そのための本が『低価格化/軽量化技術2010』でしょうか。次の記事もまた期待します。(2009/10/15)
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 環境破壊が進む海に、鉄分を供給して蘇らせる。利用するのは製鋼の過程で生まれる副産物のスラグだ。産業界が温暖化ガス削減への対応を迫られる中、鉄鋼業界が本腰を入れ始めた。 北海道室蘭市にある新日本製鉄の室蘭製鉄所。そこからほど近い場所にある伊達市と寿都町の沿岸で、この10月から、縦横2m弱の巨大な箱を浅瀬に沈めるための調査が始まった。海底に設置される箱の中には、鉄を作る際に生まれる鉄鋼スラグが詰め込まれている。 含有している鉄分を徐々に溶け出すようにして、海に養分を与える仕掛け。周辺に石を敷いて、海藻の胞子を着床しやすくするのだ。 藻の生息場所は4割減少 「鉄を利用した海の緑化を進めたい」。新日鉄の無機材料研究開発部技術主幹の堤直人氏がこう意気込
鉄鉱石、揺らぐ価格秩序 資源大手と日本勢、合意4カ月2009年9月27日1時18分 鉄鉱石や石炭が山と積まれた原料保管場所=大分市の新日本製鉄大分製鉄所、同社提供 製鉄所の沖にある鉄鉱石などの原料荷揚げ設備(右中)。30万トンクラスの大型船3隻の同時着岸が可能で、能力は世界最大級だという=大分市の新日本製鉄大分製鉄所 中国鉄鋼業界と世界3大資源大手との鉄鉱石の価格交渉が長期化している。日本勢が合意してから、26日でちょうど4カ月が経過したが、中国勢は世界最大の輸入量に見合った発言力を求めて譲らない。交渉の主導権は、日欧から中国へ移るのか。 ■中国、主導権狙い独自交渉 「中国は世界最大の鉄鉱石輸入国。一定の発言権は当然で、現状では不十分だ」。中国の李毅中・工業情報相は8月13日の記者会見で、こう不満を口にした。 09年度の鉄鉱石価格交渉は新日本製鉄など日本勢が5月、3大資源大手の一角、英豪リ
日本刀製作には、原料となる砂鉄を探すところから、鞘や柄、鍔(つば)などの刀装具作りまで、実に数多くの工程が存在する。 そのうち刀匠が携わる仕事は、たたら製鉄で出来上がった玉鋼(たまはがね)を薄くのばす「水減し(みずへし)」から始まる。その後、「小割り」「選別」「積み重ね」を経てようやく日本刀となる素材が整う。その後に火を使う工程の「積み沸かし」「鍛錬(下鍛え[きたえ])と、上鍛えに分かれる)」「造り込み」「素延べ(すのべ)」「火造り(ひづくり)」を経て、日本刀の大まかな形状が出来上がる。 そこからヤスリやセンと呼ばれる道具で鉄を削って形を整え、さらに、荒砥石をかけて表面を平らにする。その次が、鋼の組織を刃物に適したものに変化させる工程となる。まず表面に焼刃土(やきばつち)を塗る「土置き」を施してから、加熱、急冷する「焼入れ」、「合取り(あいとり)」と呼ばれる熱処理を行なうのである。焼入れの
2009年春、1つのニュースが世界を駆け巡った。 新日本製鉄(新日鉄)が、20年近く開発を続けてきた炭化ケイ素(SiC)単結晶ウエハーが製品となったのだ。子会社の新日鉄マテリアルズが2インチ(50ミリメートル)、3インチ(76ミリメートル)、4インチ(100ミリメートル)というサイズのSiCウエハーを4月1日から製造販売している。2008年の第18回「日経BP技術賞」機械システム部門賞を獲得した「内部欠陥の少ない大口径炭化ケイ素(SiC)単結晶ウエハーの製造」という技術が、いよいよ世に出る瞬間を迎えている。 SiCウエハーとは、SiCの単結晶で作られたインゴット(円柱形の塊)を厚さ約0.36~0.37ミリメートルという極薄で円盤状にスライスしたもの。モーターの回転数を調整するインバーターなどに利用されているパワーデバイス(電力用半導体素子)の基板材料として利用されている。 大きな省エネ効果
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 「ブラウンフィールド投資を含めすべての可能性からM&A(合併・買収)を積極的に検討していく」 ポスコ(POSCO)の鄭俊陽(チョン・ジュンヤン)会長は最近、株主総会や取締役会でこう発言している。同社は、「(この発言は)インフラが全くないグリーンフィールドより、インフラの備わったブラウンフィールドに対する投資及び、M&Aの検討をしていくという意味だ」と説明する。 鄭俊陽体制になって、ポスコの戦略は明らかに変わってきた。李亀沢(イ・グテク)前会長時代は、インドやベトナムなどにグリーンフィールド方式でゼロから一貫製鉄所を建設することに力を入れていた。だが現在は、既存の製鉄所の買収も選択肢だとの立場だ。 国内でも、大韓電線が保有するステンレス加工企業
鉄鋼世界最大手アルセロール・ミタルのラクシュミ・ミタル会長と緊縮経営とは、あり得ない組み合わせだ。 このインド人起業家は大胆な買収戦略により、15年間で製鉄所の国際網を作り上げ富を築いてきた。主要株主でもある同社の鉄鋼生産量は世界の10%を占め、2位の3倍の規模を誇る。 ところが世界同時不況が本格化し始めた昨秋以降、鉄鋼産業の見通しは、日増しに暗くなっている。 鉄鋼を取り巻く環境の悪化により、専門家の中にはミタル氏はその広大な製造網に大鉈を振るうしかなくなると見る向きがある。それは5大陸の数十カ所の製鉄所及び加工事業に及ぶ。 景気後退で同社の株価は昨年6月から75%急落、同氏の持ち株価値は600億ドル超から約170億ドルに減った。 同社のEBITDA(利払い前・税引き前・償却前利益)は昨年245億ドルあったが、今年は約90億ドルに落ち込むと見られている。今年1〜3月期はわずか10億ドル程度
【シンガポール=実森出】インド政府が自国の鉄鋼業界を保護するため、インド独自の規格を満たさない鉄鋼製品の輸入を認めない措置を打ち出し、日本のインド向け輸出がストップする懸念があることが24日、明らかになった。 日本の鉄鋼メーカーは「規格の取得が間に合わない」として、適用を1年延期するよう申し入れているが、最悪の場合、インドで操業する日本の自動車メーカーの生産が一部停止する可能性もある。 インド工業規格(BIS)と呼ばれる独自規格は2000年に導入され、昨年11月に棒鉄など6品目の鉄鋼製品が対象となった。2月12日からは、自動車の車体などに使われる「圧延鋼板」、エンジンに使われる「炭素鋼」など11品目が追加される。中国から流入する安価な鉄鋼製品の急増に歯止めをかけることが最大の狙いとされる。 BIS取得には、インド人検査官による日本国内の高炉への立ち入り検査などの手続きが必要で、半年から1年
新日本製鉄など国内鉄鋼大手が、造船各社に鋼材価格の追加値上げを要請し始めた。5月に1トンあたり3万円弱値上げし10万円を超えたが、さらに1万円程度の上乗せを求めている。景気減速を受けて鋼材価格が世界的に弱含んでいる中での要請に、造船側は強く反発している。 追加値上げは、鉄鉱石の値上がりが主因。5月の造船向け鋼材値上げは、2月にブラジル産鉄鉱石が前年度比65%値上がりしたのが前提だった。しかし、その後、豪州産鉄鉱石の価格交渉が80%の値上げで決着。鉄鋼業界のコストは250億円程度増えたとみられ、造船側に応分の負担を求めることにした。 一方、造船側は、「世界的な景気減速で、鋼材市況は下落し始めている」(大手幹部)と再値上げに反発している。新興国の需要増で価格高騰が続いていた鋼材市場だが、中国では5月ごろから価格が下落。日本でも、電炉最大手の東京製鉄が9月分の鋼材価格を3年2カ月ぶりに全面値
福岡県北九州市戸畑区中原の新日鉄八幡製鉄所で29日早朝に起きた火災は、引火したコークス工場のガス管内の残留ガスが自然に燃え尽きるのを待つ必要があり、鎮火は30日未明までかかる見通しとなっている。 福岡県警戸畑署によると、石炭を蒸し焼きにするコークス工場に石炭を搬入する屋外のベルトコンベヤーから出火した。同製鉄所では同日午前8時半、第5コークス炉へのガス供給源を閉鎖したものの、大きな黒煙が上がっている状況に変化はない。ただ、出火当初発生していた一酸化炭素の濃度は、人体に影響がないレベルまで下がったという。 同製鉄所の従業員は約2900人いるが、けが人は確認されていない。コークス工場は終日稼働しているが、三交代制で作業しているという。 コークス工場内のコークス炉周辺に配管されているガス管からガス漏れがあったといい、県警などで関連性があるとみて詳しい出火原因を調べている。
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