JR常磐線が宮城県内で全線再開した10日、二つの新駅が開業した宮城県山元町では、住民らが東日本大震災で途切れた鉄路の復旧を喜んだ。一方で、変貌する街の姿に不安の声も漏れた。 「5年9カ月ぶりの開通です。どんな思いですか」 一番列車を送り出すJR常磐線山下駅ホーム。宮城県山元町の臨時災害FM局「りんごラジオ」の高橋厚局長(74)が親子連れに、インタビューをしていた。すぐそばでは、妻の真理子さん(67)がにぎわう駅の様子をラジオで生中継していた。 「この瞬間を伝えるために今年も続けてきた」と高橋さん。りんごラジオは震災直後に開局し、放送を続けてきた。 高橋さんは元東北放送アナウンサー。震災直後は電気や水道などの状況を落ち着いた声で発信。ライフラインが復旧すると避難所や仮設住宅の住民をスタッフとともに取り上げてきた。 2年前、危機が訪れた。2014年12月、脳内出血で倒れた。大黒柱の不
東日本大震災で被災した全ての市町村の中でも、人口比では最も苛烈な被害を被った宮城県女川町。今や“復興のトップランナー”と呼ばれる、その軌跡を2年間にわたって記録したドキュメンタリー映画『サンマとカタール 女川つながる人々』のDVDが11月9日(水)に発売。本作のナレーションは俳優・中井貴一が担当しています。 日本有数のサンマ漁獲量をほこり、町内総生産の9割を水産業が占めながら、震災により7割以上の水産加工施設が壊滅した女川町。中東カタールからの援助を第一歩に、若者を中心とした復興の動きが進んでいく――。「カタールフレンド基金」から、津波対応を施した多機能水産加工施設「マスカー」が建設されたことを灯火として、震災前よりレベルアップした町づくりへと挑む人々の姿を映し出す『サンマとカタール 女川つながる人々』。2年間定点カメラで撮り続けたという町の風景を盛り込みながら、さまざまな苦悩と喜びを抱え
ランドセルのアート展 遠足プロジェクト 東北とアジアをつなぐ 2016/08/01 (2016/08/01 00:57:19更新) 東日本大震災後に寄付されたランドセルを使ったアート展覧会「遠足プロジェクト」が、7月28日から南ジャカルタ・パンチョランのグダン・サリナ・エコシステムで開かれている。2012年から同展を企画しているカナダ在住のアーティスト武谷大介さんは、「インドネシア独特のランドセルアートも完成し、興味深い展覧会になっている」と来場を呼びかけている。 ジャカルタでの展覧会は、武谷さんが企画し、インドネシアのアート団体である「ルアン・ルパ」が運営、国際交流基金が助成して開催した。インドネシア、シンガポールなどのアーティストによる作品約15点が展示されている。28日のオープニングで武谷さんは「2004年のスマトラ島沖地震などの震災を経験しているインドネシアの人々による作品には、震
2016年4月に施行された女性活躍推進法。国家の成長戦略の中枢に女性の活躍が置かれているが、それは地方でも同じこと。女性の力を生かすことが地方創生の鍵となる。この連載では、さまざまな活動で地方を元気にしている女性たちを毎回1人取り上げてロングインタビューで紹介する。 (2016年3月31日にサイト「新・公民連携最前線 」のコラム「麓幸子の『地方を変える女性に会いに行く!』」に掲載された記事を転載しています) 東日本大震災の被災地など全国各地で中高校生を対象に学習プログラムを展開しているNPO法人カタリバ代表理事の今村久美さん。今村さんの活動には、若い人の流出という深刻な問題に対するひとつの答えがある。童謡の歌詞のように、かつて故郷は「志を果たして」帰るところだったが、今村さんの活動の先には「志を果たしに」故郷に帰る新たな兆しが見えている。 1979年岐阜県生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒
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東日本大震災で被災した石巻市の造船会社「ヤマニシ」が、造船に欠かせない鉄板を曲げる技術「ぎょう鉄」の継承に力を入れている。指導するのは職人歴約50年の内海英機さん(69)。職人が不足する中、次代を担う20、30代の若手の育成を「最後の仕事」と位置付け、熟練の経験と勘を日々伝えている。 <習得に10~20年> 右手のガスバーナーで700~900度まで鉄板を熱し、左手に持った鉄管から水を流す。熱膨張した部分を冷却すると収縮作用が働き、鉄板は徐々に曲がっていく。 内海さんは器用に手元をスライドさせ、頭に入れた設計図通りにカーブを付ける。火力や焼き込む時間で曲がり具合は微妙に変わる。感覚だけが頼りの繊細な技術は、習得までに10~20年程度かかるとされる。 同社で船の外板を製造する工程でぎょう鉄に携わる職人は5人。内海さん以外はぎょう鉄歴が10年に満たない20、30代の若手だ。 「ぎょう鉄の
テレビ東京系で8月3日、スペシャルドラマ「孤独のグルメスペシャル!真夏の東北・宮城出張編」が放送される。 ゲスト出演の向井理さん 原作・久住昌之さん、作画・谷口ジローさんによる同名のグルメ漫画を映像化した「孤独のグルメ」は、雑貨輸入商を営む主人公が仕事の合間に立ち寄った店で独り食事をする様子を描くグルメドキュメンタリードラマ。2012年に初めてドラマ化され、昨年10月クールに放送された「Season5」ではシリーズ最高視聴率を記録。今年の元日には「孤独のグルメお正月スペシャル~真冬の北海道・旭川出張編」を放送し、好評を博した。 今回の「真夏の東北・宮城出張編」では、松重豊さん演じる主人公・井之頭五郎が1泊2日の出張で宮城を訪れ、仙台市と女川町でさまざまな人と出会い、3軒の食事所で名物料理や特産品を生かした料理を堪能する。ゲストとして、向井理さん、渡辺いっけいさん、でんでんさん、余貴美子さん
三陸の海を漁場とする宮城県の若手漁師が、漁業に関心を持つ若者向けのシェアハウスを整備している。東日本大震災の影響で水産業の人手不足が問題となる中、共同生活の場を整え、県内外から人を呼び込むのが狙い。まだ入居者は少ないが、次代を担う人材を育成しようとしている。 シェアハウスの整備を進めるのは、石巻市に拠点を置く一般社団法人「フィッシャーマン・ジャパン」。水産業のイメージを変えようと、「新3K」(カッコよくて、稼げて、革新的な産業)を掲げ、二〇一四年四月に設立。二四年までに千人の従事者を増やしたいとしている。
東日本大震災で津波被害が最も大きかった自治体の一つ、宮城県女川町。この町の小学校の校庭で震災翌月に始まったラジオ局「女川さいがいFM」が今年3月末で閉局する。町内のみならず全国から支持を集めた5年間で残した功績と課題、そして被災地におけるラジオのあり方を、準備段階からボランティアで運営にかかわってきた放送作家の大嶋氏に寄稿してもらった。 放送作家 大嶋智博 あの日聞こえてきたのは「外」の情報ばかり 「臨時災害放送局」。聞きなれない言葉かもしれないが、大きな災害が発生した際、被災地域内での情報伝達の手段として臨時に開設される放送局のことを指す。私がボランティアで運営に携わっている宮城県女川町のラジオ局「女川さいがいFM」もその一つだ。 リアス式海岸など自然に恵まれたこの町を、あの日、津波は破壊し尽くした。あらゆる物資が不足したが、何よりも人々が欲しがったのは「情報」だった。 ラジオから聞こえ
3月11日、東日本大震災の特別番組を東島アナウンサーとともに担当しました。5年前、当時大学2年生だった東島は渋谷の公園通り界隈で揺れを体験したそうです。 ですから彼女には、当時の放送局内部での様々を知らないでマイクの前に立つという心苦しさがあったかもしれません。 私は東京が震度5強というなかで生放送を担当していました。しかし東北3県のコミュニティーFMを含む各放送局の方々が震度6を超える震度の中で放送を送り続けました。ではお前は東北の方々と同じように対応できるのかと問われると、「出来る」と言い切れない心苦しさを常に感じています。 ピアニストの西村由紀江さんは不要になったピアノを集めてすでに40台を超える数のピアノを被災地に自ら運び込んでいます。 このような話を伺うと、自分が何もしていない心苦しさをやはり感じてしまいます。 今回の特別番組では東北3県の臨時災害放送局やコミュニティーFMの関係
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