2012年11月08日17:30 カテゴリ科学/文化 大学が多すぎる 田中真紀子文科相が大学の新設にストップをかけた事件が、いろいろな話題を呼んでいる。JBpressにも書いたように、彼女のやり方は拙劣だったが、「大学が多すぎる」というのは、官僚も大学関係者も認める事実である。ところが内田樹氏は「大学は多すぎない」と主張する。大学の削減は、低賃金労働者を求める財界の陰謀だというのだ。なぜ若者たちの平均学歴が低下し、平均学力が低下することを財界人は要求するのか? もちろん、それが彼らに大きな利益をもたらす可能性があるからである。中等教育の内容を理解していないものは大学に入学させないという縛りをかければ、おそらく現在の大学生の3分の2は高卒で教育機会を終えるだろう。そうすれば毎年数十万の低学力・低学歴の若年労働者が労働市場に供給されることになる。これは内田氏の妄想である。この主張が成り立つため