末期のがんなどを患う受刑者らに対し、八王子医療刑務所(東京都)で病気による身体的苦痛やストレスを和らげる「緩和ケア」が行われている。安定した精神状態で余生を送れるようにして更生につなげる狙いがあるが、医師不足や世論の反発など、浸透には課題が多い。 ▽後悔や反省を口に 「亡くなっていく受刑者に何ができるのか」。昨年、受刑者49人が死亡した八王子医療刑務所では、2010年ごろから緩和ケアを行っている。限られた余命の中、いかに更生につなげるかが課題で、所内の医師や看護師らで勉強会を開き、緩和ケアに取り組んでいる。 昨秋、肝臓がんの60代男性受刑者は海外に住む娘に電話した。けんかしていたが、会話を重ねて和解。男性はほほ笑んだような顔で亡くなった。 膵臓(すいぞう)がんの60代女性受刑者は昨春、希望していた所内の花見に参加。おかゆしか食べられない状態だったが、その日は他の受刑者と同じ弁当を食
【大岩ゆり】日本赤十字社が、原子力災害時の医療救護の活動指針を作った。住民の立ち入りが制限される警戒区域内には入らず、累積被曝(ひばく)線量が1ミリシーベルトを超えない範囲で活動すると決めた。1ミリは一般住民の平常時の年間限度。これに対し、被曝医療の専門家から「被災者への救護、対応が十分にできない」と見直しを求める声が出ている。 日赤は法律により、災害時の被災者の救護が業務の一つと定められている。医師1人、看護師3人、運転手1人、事務職員1人が1組の救護班を全国に500組以上、組織している。 東日本大震災では延べ900組の救護班が被災地に入ったが、当初、原子力災害への備えがなく、東京電力福島第一原発事故直後の福島県内では、救護班がいない「空白期間」が生じた。その反省から、原子力災害の活動指針を作ったという。救護班は線量計や安定ヨウ素剤を携行し、累積被曝線量が1ミリシーベルトを超える恐れ
病気などで、自分の母乳を赤ちゃんに与えられない母親に、健康な人の母乳を集めて提供する「母乳バンク」の設立を目指し、14日、東京都内でセミナーが開かれました。 「母乳バンク」は、健康状態など一定の基準を満たした母親の母乳を集めて殺菌処理などを行ったあと提供する施設で、欧米やアジアの各国では母乳が出なかったり、感染症にかかっていたりして、自分の母乳を赤ちゃんに与えられない母親の間で広く利用されています。 東京・品川区の昭和大学病院では「母乳バンク」の設立を目指して、14日、セミナが-開かれ、全国から集まった医師ら100人以上が参加しました。 この中で昭和大学医学部小児科の水野克己准教授は、「体重が2500グラムに満たない赤ちゃんに母乳を与えると、重症の腸炎にかかるリスクを抑えられるが、早産の場合は、母乳が出にくい母親が多い。他人の母乳でも安心して活用できるよう、日本にも母乳バンクを作る必要があ
北海道函館市の産婦人科医院の院長が胎児の染色体を調べる羊水検査の結果を妊婦に誤って説明し、その後、生まれた男の子がダウン症と診断されていたことが分かりました。 両親は出産するか中絶するかを選ぶ機会を奪われたなどとして、院長らに損害賠償を求める訴えを起こしました。 訴えによりますと、北海道内に住む40代の母親は、おととし4月、函館市の産婦人科医院「えんどう桔梗マタニティクリニック」で胎児の染色体を調べる羊水検査を受け、院長から「結果は陰性」と説明を受けたということです。 その後、男の子を出産した別の病院の医師が当時の診療記録を確認したところ、羊水検査の報告書には「染色体異常が認められた」と明記されていたということです。男の子はダウン症と診断され肝不全などの合併症を患い、3か月半後に亡くなりました。 両親は「誤った説明によって出産するか、中絶するかを選ぶ機会を奪われ、その後の治療などでも精神的
埼玉県内の医師会が、インフルエンザの予防接種の最低料金を取り決め、価格競争を制限していた疑いがあるとして、公正取引委員会は、医師会に立ち入り検査をしています。 NHKの取材に対し、医師会の会長は料金を取り決めた事実はないと、否定しています。 立ち入り検査を受けているのは、埼玉県吉川市と松伏町の医師およそ40人が所属する吉川松伏医師会です。 関係者によりますと、吉川松伏医師会では、数年前からインフルエンザの予防接種の最低料金を13歳以上は4450円以上、13歳未満の1回目の接種を3700円以上と話し合いで取り決め、価格競争を制限していた独占禁止法違反の疑いがあるということです。 厚生労働省によりますと、インフルエンザの予防接種は65歳未満の場合、自由診療で行われ、費用は医療機関ごとに設定できるということです。 公正取引委員会は、価格競争を制限することで利益を確保しようとしていた疑いもあるとし
妊婦の血液を分析して胎児に染色体の病気があるかどうか判定する新しい出生前検査について、東京の会社が妊婦へのあっせんを計画していることが分かりました。 専門家は「医療行為として枠づけなければ、商業的な広がりは歯止めが効かなくなる」と指摘しています。 新しい出生前検査は、妊婦の血液を分析して、胎児にダウン症など3つの染色体の病気があるかどうか判定するもので、各地の大学病院などが日本産科婦人科学会の指針に従って、来月から臨床研究として実施する方針です。 こうしたなか、東京・港区の会社が、独自にこの検査のあっせんを計画していることが分かりました。来月中旬、都内の診療所で希望する妊婦から血液を採取し、提携するグアムの医療機関がアメリカの検査会社に分析を依頼するとしていて、学会の指針に定められた妊婦へのカウンセリングは予定していないということです。 これとは別に、検査を格安であっせんするとする勧誘のは
広島原爆で被爆し、長年被爆者の治療に当たってきた医師、丸屋博さん(88)=広島市安佐南区=が今月末、医療現場の一線から引退する。1977年に広島共立病院(同区)院長に就任してから2000人以上の被爆者を診てきたと語るが、今月5日に米寿を迎えたのを機に決断した。自らも原爆症と認定された丸屋さんは「核被害の過小評価は許せない」と訴え、今後はもう一つの顔である詩人として告発を続ける。 丸屋さんは山口県岩国市出身。旧制広島高校(現広島大)を45年春に卒業し、米軍が広島に原爆を投下した時は岡山医大(現岡山大)の学生で岩国の実家にいた。知人を捜すため2日後に広島に入り、惨状を目の当たりにした。卒業後、54年に東京で勤務医になり、岡山の病院を経て77年に広島医療生活協同組合が運営する広島共立病院の院長に就いた。93年の退任後も内科医として現場で働き、現在は名誉院長で週1回健診を担当している。 「被爆者」
医師の立場から農村生活の手助けをしようと活動を続けてきた「青森県農村医学会」(佐藤巳代吉会長)が3日、41年の歴史に幕を下ろした。過重労働や、農薬などによる農家の健康問題などに向き合ってきたが、医療の進歩や支援団体の減少もあり、同日開いた臨時理事会で解散を決定。医学会の活動は今後、県農協中央会が引き継ぐ。 同会は1972年1月、人手不足による労働時間の増大などを背景に、当時「農夫症」と呼ばれていた農家の健康問題を解決しようと発足。県内各地での集会や講演、妊婦検診などを通じて、健康増進の周知徹底を図ってきた。 この日は、青森市で〝最後〟となるシンポジウムを開催。東洋医学や認知症についての講演や意見交換を行い、約130人の参加者があらためて健康管理の重要性に理解を深めた。 佐藤会長は取材に「農家の方が元気に作業できることを目標に活動を継続してきた」とした上で、「組織はなくなるが、これから
患者の数が少なく、治療法も確立されていない「希少疾患」の実情を知ってもらおうという催しが東京都内で開かれ、患者たちが治療薬の開発が進まない現状に不安を訴えました。 2月の最終日は「希少疾患」について知ってもらおうと、患者団体が「世界希少・難治性疾患の日」と定めています。 28日には全国12か所で催しが開かれ、東京・丸の内では患者の家族が病気の実情を訴えました。 この中で、弟が体が動かなくなるなどさまざまな症状が出る副腎白質ジストロフィーという難病の姉は、「患者の数が200人と少なく、診断できる医師も少ない。このため診断までに時間がかかり、進行を抑える治療を受けるのが遅れて、寝たきりになってしまった」と話し、医療態勢の充実を訴えました。 また、9歳の娘が徐々に体が動かなくなるアレキサンダー病という難病の母親は、「患者の数が60人と少ないため、治療法や薬の開発がなかなか進まない。患者が少ない病
水俣病の認定を求めた女性が最高裁判所で争っている裁判で、女性の弁護士が「水俣病と診断した医師に、環境省が事実とは異なる証言を裁判で行うよう要請した」として、最高裁に文書を提出したことを明らかにしました。 環境省は「専門家の意見に対して虚偽の証言を要請するような事実はない」としています この裁判は大阪に移り住んだ熊本県出身の87歳の女性が、水俣病の患者としての認定を求めたもので、1審は女性を水俣病と認めましたが2審で逆転敗訴し、最高裁で争われています。 会見した弁護士によりますと、この裁判では「国立精神・神経センター国府台病院」の名誉院長の佐藤猛医師が、国の依頼を受けておととし、記録などを基に女性の診断を行いました。 佐藤医師は女性を「水俣病である」と診断したものの、環境省の担当者から「熊本県の審査会は水俣病ではないとしている。この判断が妥当だと裁判で証言してほしい」として、2審が開かれてい
クナール川沿いのスランプール平野。通水前には荒涼とした土地が広がっていた=2005年5月、ペシャワール会提供アフガニスタンでの工事で指揮を執る中村哲さん(右)=2012年12月3日、ペシャワール会提供灌漑から7年後のスランプ−ル平野。徐々に緑が戻ってきた=2012年8月、いずれもペシャワール会提供クナール川周辺の地図 【吉良隆夫】アフガニスタンで農地復興に取り組むペシャワール会(事務局・福岡市)現地代表の医師、中村哲さん(66)の「緑の大地計画」が大詰めを迎えている。約10年がかりで堰(せき)や水路を造り、農地を再生してきた。福岡県朝倉市の「水車」の技術を生かし、荒れた高台に水を行き渡らせることも計画中だ。 アフガニスタン東部・クナール川流域。もともとは小麦やトウモロコシなどを栽培していた豊かな穀倉地帯だった。 しかし、温暖化の影響か、山脈の万年雪が徐々に減少。川の水位は下がり、農地
今の医師の増やし方では20年後も医師不足――。こんなシミュレーション結果を東京大学医科学研究所のグループが1日、米科学誌プロスワンに発表した。医学部増員により医師数は増えるが、高齢化で死者数も増えるため、負担は変わらない可能性が示唆された。 国の人口推計や医師数調査のデータをもとに2035年の状況を解析した。医師数は39万7千人で、10年より1.46倍に増えるが、死者数も1.42倍に増加。3人に1人の医師が60歳以上になるため、年齢や性別を考慮した医師の勤務時間あたりの死者数は現在と変わらなかった。 同研究所の湯地晃一郎助教は「死者の大半は病院で死亡している。現状では勤務状況が改善されない」と指摘する。12年度の医学部の定員は約9千人で、07年度より約1400人超増えている。 関連リンク被災地の医療施設、医師・看護師ら減少顕著 厚労省調査(11/21)〈MY TOWN富山〉地域の医師不
12月4日、欧州疾病予防管理センターは、ギリシャでは医療従事者が手袋やガウンの着用など、最低限の疾病予防措置すら行えない状況にあり、多剤耐性感染症が増加する危険があるとの見解を示した。写真は11月、アテネで撮影(2012年 ロイター/Yorgos Karahalis) [ロンドン 4日 ロイター] 欧州疾病予防管理センター(ECDC)は、ギリシャでは医療従事者が手袋やガウンの着用など、最低限の疾病予防措置すら行えない状況にあり、多剤耐性感染症が増加する危険があるとの見解を示した。
米ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の手術室で腎臓移植手術中に撮影された手術器具(2012年6月26日撮影、本文とは関係ありません)。(c)AFP/Brendan SMIALOWSKI 【11月20日 AFP】違法臓器売買への国際犯罪の関与を調べるためオランダのロッテルダム大学(University of Rotterdam)エラスムス医学センター(Erasmus Medical Centre)が、欧州警察機関(ユーロポール、Europol)の支援を受けて、国際調査を主導しようとしている。 同センターは15日、「臓器に対する需要は非常に強く、そのため患者が他国へ行き、売買されたと思われる臓器の移植を受ける『臓器ツーリズム』が行われていることをうかがわせる事例が増えている。そうした臓器の提供者は人身売買の犠牲者であることが多い」などとする声明を発表し
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