歴史は繰り返す 経済学で身を立てようと思っている若者はがんばって難解な数学を習得する必要があるが、そうではなく、経済学の考え方を現実の世界(経営や投資)で利用しようという人は、歴史(経済史)を学んだ方がよいと思う。 ただし、学問としての経済史は、古くからの伝統なのか、依然としてマルクス経済史観を前提にロジックが組み立てられている感が強く、そのまま鵜呑みにして内容を吸収すると歴史をミスリードしてしまいがちになる。 特に、「デフレ」を歴史的な観点からみるというのは、デフレ自体がそのまま「資本主義の終焉」を連想させる出来事であるからか、過去に書かれた書物も、そして、比較的最近書かれた書物も、マルクス的な進歩史観がある種の興奮状態で展開されていて逆に面白い。 ただ、面白がっていても役に立たなければ仕方ない。幸い、大正時代以降は、主要なマクロ経済指標はほぼ整備されているので、経済指標のデータを実際に