■私ができる最大の医療を アフリカ最大のビクトリア湖に接し、豊かな自然を誇るウガンダ。第二次大戦当時、英国のチャーチル首相は「アフリカの真珠」と表現したという。赤道直下だが、標高の平均は千メートル以上あって気温が27度前後と過ごしやすい。ウガンダ南部にある首都・カンパラでは近代的なビルも並ぶが、北部は4年前に終わった内戦のつめ跡を色濃く残し、住民は貧困にあえぎ、医師不足に悩む。その辺境の病院で働く日本人の女性医師を訪ねた。(カンパラ=ウガンダ、中島高幸) 周囲100キロに医師のいる病院はないというウガンダ北部のカロンゴ病院で働いているのは足利赤十字病院(栃木県)の外科医、松田圭央(か)おう)さん(32)。医師派遣の要請を受けた日本赤十字社が、今年4月から3年間にわたり医師を交代で派遣する医療支援を行っており、松田さんは今年6月から派遣されている。 切り立った山のふもとにあるカロンゴ