【ソウル=黒田勝弘】27日の韓国各紙によると、マカオ在住の金正日総書記の長男、金正男氏は周辺の人物が「父が病なのになぜ平壌に戻らないのか、バトンタッチすべきじゃないのか」と質問したのに対し「バトンタッチは嫌だ。(北朝鮮は)滅びるのに。長くもつだろうか」と語ったという。 これは韓国の大統領直属機関である「民主平和統一諮問会議」の幹部がさる講演会で明らかにしたもので、今月9日、マカオを訪問した際、金正男氏の関係者から聞いた話という。金正男氏はマカオに住居があることで知られる。 金正男氏は先に北朝鮮で金総書記の三男、金正恩氏が後継者として公式に登場した際、日本のメディアに「個人的には(権力の)三代世襲には反対だ」と公言し話題になっている。今回の発言も北朝鮮の現状に対する批判的な発言として注目される。