トヨタが水素カーを推進する姿勢を欧米メディアは批判し続けてきたが、その姿勢に変化が見られはじめた。トヨタは2024年11月に「水素エンジン」と「電気モーター」を組み合わせたハイブリッド・バンの試作車を発表。世界的に電気自動車の販売が伸び悩むなか、いま、英紙はトヨタの水素戦略をどう評価して報じたのか。 あきらめないトヨタ 2014年、当時のトヨタ自動車の社長、豊田章男は「未来を見た」と言った。そして同社の主力水素自動車「ミライ(MIRAI)」の発売は、自動車業界の「転換点」となるだろうと述べた。 ところが世界最大の自動車メーカーであるトヨタが、続く10年間で販売した水素自動車は2万7500台にとどまり、同社はもう、かつてほどの自信はないようだ。「水素自動車に明るい未来が待ち受けているとは断言できません」とトヨタの副社長兼最高技術責任者(CTO)の中嶋裕樹は2024年11月、サーキット「富士ス
