ロー出し、ハイ受け ちょっと大きめの電子回路は,あるモジュールの出力を別のモジュールの入力へと繋いでやって,次々と信号を加工して望みの結果を得る構成になっている,という話をしたことがある.このときに注意すべきことについて話しておこう. 出力と入力の関係をごく単純化して表すと,次のようになっている. 二つのモジュールを繋いだ様子を表したものである.電源はこれとは別に要ることもあるし要らないこともあるのでこの図では省略されている.左側の抵抗は,信号を出力する側のモジュールの内部抵抗のようなものであり,「出力インピーダンス」と呼ばれる.これは単純な抵抗器ではなく,電流を妨げる様々な要因をひっくるめて抵抗の記号で表してみただけのことである.信号の周波数によって抵抗の大きさに違いが出たり,位相にずれが生じたりする場合もあるので,抵抗よりも広い意味を含む言葉を使った方がいい.それで「出力抵抗」ではなく
ではこれから各コンデンサについて詳しく説明します。 『カップリングコンデンサ』とは カップリングコンデンサは、コンデンサの直流成分を遮断する特性を利用し、『直流成分+交流成分』から『交流成分』のみを取り出すために使用されるコンデンサです。 コンデンサのインピーダンスの大きさ\(Z_C\)は次式で表されます。 \begin{eqnarray} Z_C=\frac{1}{{\omega}C}=\frac{1}{2{\pi}fC} \end{eqnarray} 上式において、\(C\)はコンデンサの静電容量[F]、\(f\)は周波数[Hz]、\({\omega}\)は角周波数(角速度とも呼ばれる)であり、\({\omega}=2{\pi}f\)の関係があります。 コンデンサのインピーダンスの大きさ\(Z_C\)は直流成分(\(f=0)\)では無限大になります(分母が0になるから)。そのため、『直
みなさんこんにちは。第一技術部の赤谷です。 電気回路では、感電などの安全上の理由や予期せぬ電流破壊を避けるため、回路を絶縁する場合があります。 私たちがよく取り扱うものとしては、LANなどの通信インターフェースや絶縁電源などがあります。絶縁部の信号や電力の伝搬にはフォトカプラやトランスを用いることが一般的です。 このような絶縁回路ですが、ノイズ対策には注意が必要です。何のケアもしない場合、問題になることが多々あります。 その理由について説明します。 デジタル回路の動作クロックや電源のスイッチングに起因する高調波ノイズを抑制するにはできるだけ安定したグランドが必要です。しかし、絶縁によって導体を分離するということは、これとは逆の処置となりノイズ面では不利になります。 そこで絶縁の要件についてあらためて整理してみると以下のようになります。 ✓ 導体を分離する。 ✓ 直流電圧をかけても電流が流れ
1. ノイズ防止トランスとは何かを述べる前に 電源ラインを伝搬する高周波ノイズによって引き起こされる障害は、ときとして深刻な結果を招くことがある。例えば、半導体のような高付加価値製品を生み出す生産設備では、1回の異常停止により数千万円の損失を被ることもある。また、鉄道・航空・自動車・ロボット等の大きな力やエネルギーを扱う機器の誤動作は、金銭的な損失だけでなく人身事故にまで波及する場合もある。電源ラインのノイズ対策は、こうした事態を未然に防ぐために不可欠である。 本稿では、このようなノイズ障害を防止するために開発されたノイズ防止トランス(ノイズ対策トランス/障害波遮断変圧器)について、使用方法と留意すべき点を紹介する。 2. ノイズ防止トランスとは(ノイズ対策トランス/障害波遮断変圧器) ノイズ防止トランスとはノイズ防止素子の一つで、図1のようにノイズ発生源の電源ラインまたは図2のようにノイ
LCフィルタとは、コイルとコンデンサを組み合わせて任意の周波数帯域の信号を遮断したり通過させたりする回路です。 LとCの2つのリアクタンスを持った2次フィルタなので、1次フィルタであるRCフィルタよりシャープな特性が得られます。 本稿では、LCフィルタの設計計算、部品定数の選定方法について解説していきます。 LCフィルタの用途 LCフィルタの用途は ローパスフィルタ ハイパスフィルタ バンドパスフィルタ の3つがあります。 ローパスフィルタ ローパスフィルタは低周波と通過させ高周波を遮断します。 高周波ノイズの除去やオーディオの高音域のカットなどに使われます。 ローパスフィルタには4つの種類があります。 L型フィルタ(L-C型) 最も良く使われるLCフィルタの形です。 インダクタは高周波を高インピーダンスで遮断し、コンデンサは高周波を低インピーダンスでバイパスします。 したがって、この回路
コンデンサ・マイクを使用するためには,比較的高い電圧の電源が必要です.図1は,コンデンサ・マイクに使用する48V電源の,簡略化した回路図です.12Vの電源から昇圧回路を使用して必要な電圧(ここでは48V)を発生させます.図1の回路で,黄色い部分の回路の役割の説明として,もっとも適切なのは,(a)~(d)のどれでしょうか.
LCフィルタとは、インダクタ(L)とコンデンサ(C)を組み合わせて、電気信号の特定の周波数帯域をカットしたり通過させたりする回路のことを言います。 コンデンサは、直流電流は遮断し交流の周波数が高いほど通しやすくなるという性質があります。それに対してインダクタは、直流電流はそのまま通過させ交流の周波数が高いほど通しにくくなるという性質があります。 このように、コンデンサとインダクタは全く逆の性質をもった受動部品ですが、この逆の性質をもった部品を組み合わせることで、ノイズをカットしたり特定の信号を抽出したりすることができます。 LCフィルタの種類 LCフィルタを大別すると3種類になります。 ① ローパスフィルタ(LPF) 直流や低周波の信号を通過させ、高周波の信号をカットするフィルタ回路です。 最も広く使われるフィルタ回路であり、主に高周波ノイズのカットに使用されます。 またオーディオでは低音
英語ニュースレターアナログ・ダイアログ(英語版)のニュースレターを配信登録するには、以下のボックスにメールアドレスを入力して送信をクリックしてください。 日本語ニュースレター日本語ニュースレターでは、最新の翻訳済みアナログ・ダイアログコンテンツの他、セミナー情報などをご紹介しています。 ニュースレターでは個人情報の入力なしに記事の閲覧が可能ですので、ぜひご登録ください。 日本語ニュースレター配信登録 質問: 48V出力のファントム電源を必要としています。入力電圧として使用できるのは5V、12V、または24Vです。この条件で、小型かつ超低ノイズのファントム電源を実現することは可能でしょうか? 回答: シンプルな昇圧コンバータを使用し、EMI(電磁妨害)を低減するためのフィルタ回路を適用すると共に、小型化のためのちょっとした工夫を加えれば実現可能です。 プロ用のコンデンサ・マイクロフォンには、
共振回路のQ値共振回路の性質を表す「Q値」について学びます。直列と並列のLC共振回路で構成されるインダクタとコンデンサを使って理想的なパーツと現実のパーツを理解し、動画で実際のQ値を確認していきましょう。 理想的なパーツと現実的なパーツQの説明の前に、コンデンサとインダクタの理想と現実を理解しましょう。回路計算や回路理論を学ぶ際、どうしても理想的なパーツとして扱うことが多いです。それを、実際の回路で試すとどうしても一致しないことがあります。ここでは、実際にどのように考えていけばいいかを解説します。 インダクタ図1に理想的なインダクタと現実のインダクタを示しています。理想的なインダクタは、純粋にインダクタとしての機能を示しますが、現実はインダクタを構成しているリード線とインダクタ部そのものに抵抗成分が含まれています。
計測器・測定器玉手箱 接地抵抗の計測法 計測器とコネクタ(その1) 計測器とコネクタ(その2) 方形波の性質と計測上の扱い 信号の回り込みとクロストーク スタブの形成と信号の分配 アッテネータとその使い方 ケーブル接続の基本 計測とフィルタ(その1:フィルタの種類と用語) 計測とフィルタ(その2:フィルタの周波数特性と波形応答) ジッタとその測定 計測とトリガ インピーダンスの計測と計測器 (その1) インピーダンスの計測と計測器 (その2) インピーダンスの計測と計測器 (その3) 電流計測の原理 プローブと測定器 音の性質と騒音計測 周波数カウンタとその使い方 ひずみと振動計測の基本 シールドとガードについて アイソレーションアンプ 入力インピーダンスと計測精度 LCRメータと5端子法 プリアンプとノイズフィギュア USBの基礎知識 イーサネットの基礎 プロトコルとレイヤ GP-IB
以前からNXP社のSA602Aが気になっていました。 ▽マルツオンライン RFミキサー【SA602AD/01.118】商品ページ http://www.marutsu.co.jp/pc/i/100672/ このICのデータシートを初めて見た時に、シグネティックスのNE612にすごく似ているなと思ったものです。 NE612についてはご存じの方も多いと思います。 昔の雑誌などでNE612を用いた「ダイレクトコンバージョン受信機」の記事を良く見かけたものです。 図1のようにNE612はミキサーと局発回路を内蔵させたICで、SA602Aも同じブロックになっており、ピン配置も同じです。 他にNE602というICもあったと思いますが、SA602A、NE612との違いは分かりません。 SA602Aの主な仕様を以下に記します。 ・電源電圧 4.5V~8V ・消費電流 2.8mA(max) ・入力周波数 5
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く