※自殺について扱っている記事なので要注意 この本の代表著者のトマス・ジョイナーは Why People Die by Suicide や Lonley at the Top の著者でもあり、このブログでもこれまでに何度か取り上げてきた*1。ジョイナーの本で邦訳が出ているのはいまのところこの本だけであり、Why People Die by Suicide がエッセイや概説書としての要素が強く読みものとしても興味深かったのに比べると、こちらは副題から想定される通りカウンセラーなどの本職の人が現場で使用するためのガチガチの実践書だ。そのため、読みものとしての面白さがあるわけではないのだが、ジョイナーの提唱する「自殺の対人関係理論」について再確認することができた。メモがてら、紹介しよう。 「自殺の対人関係理論」は、人に自殺願望をもたらす要因として負担感の知覚と所属感の減弱の二つを挙げる。そして、自