新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、消費者の間では現金の使用を控えることで、感染リスクを抑えられるとの見方も広がっている。フィンテック企業は以前からデジタル決済の導入を後押ししており、世界保健機関(WHO)も、非接触型の決済の利用を推奨している。 この流れは、銀行の店舗の閉鎖を加速させるのだろうか。各国の中央銀行も、デジタル決済の利点に気づき始めているが、現金が感染症を媒介するという明確な証拠は提示されていない。 ワシントン・スクール・オブ・パブリック・ヘルス大学の微生物学者は、MITテクノロジーレビューに対し「現金から感染症が広まるリスクは、混雑した映画館やレストランでのリスクよりもかなり低い」と述べていた。 しかし、感染リスクを引き下げるため、現金の使用を控える人が、一定数存在することは考えられる。これらの人々がデジタル決済の利便性に気づき、感染の脅威が去った後も、銀行の店舗に訪れ