KGBとプーチン CIA元幹部は「CIAこそ世界最強」と強調した。ならば、世界でも有数の経験値を誇る彼の感覚では、CIAに次いで強力な組織はどこなのだろうか。 彼は、迷うことなく「ロシア」だと答えている。 「ロシアのスパイたちはアメリカに次いでもっともプロフェッショナルな組織だ。スパイ活動をするのに、もっとも難しい敵でもある。とてつもないプロで、手強い相手だ。民主主義国家に対するインテリジェンス活動で長い歴史を持ち、それを誇りにして今も活動している。ロシアが国家として現在も存在できている理由は、彼らが冷戦時代から現代まで諜報活動をずっと継続してきたことにある」 そんなロシア、旧ソビエトと西側諸国の対立の歴史は第二次大戦後に激化する。マーシャル・プランによってアメリカがヨーロッパ各国の復興を支援して影響下に置くなか、ソビエト連邦は東欧に共産主義政権を作るなどして、世界の分断が深まった。冷戦で