熊谷市の百貨店「八木橋」前に設置されている名物温度計。うだるような暑さに客もうんざりだ(猛暑日の7月23日撮影) この夏の猛暑で、熱中症による死者が相次いでいる。 中でも多いのが埼玉県だ。11日現在で47人。疑い例を含めると70人に迫る勢いだ。総務省消防庁が集計する全国の死者数(7月〜8月8日)は112人で、その突出ぶりが目立つ。埼玉だけがどうして? 地球温暖化などを調査する「気候問題研究所」(茨城県守谷市)の清水輝和子副所長は、山に囲まれた地形や都市化の進行、東京都心のヒートアイランド現象の影響を指摘。「熱の行き場がなくなっているのでは」と推測している。 確かに埼玉には、3年前に国内観測史上の最高気温40・9度を記録して一躍有名になった熊谷市もある。しかし、気象庁の担当者に聞いても、「埼玉が例年と比べて特別暑いというわけではありません」との答え。今季(12日現在)の国内最高気温39・4度