日本と異なる歴史、根拠に/楽観的理想主義、地元でも疑問視 1972年5月15日、沖縄が日本に復帰した。東京で開かれた記念式典の最後、佐藤栄作首相が「日本国」と「天皇陛下」万歳三唱の音頭をとった。天皇陛下万歳の方は当初の予定になかった。その日の毎日新聞夕刊は「沖縄万歳といってくれるならまだしも」と、沖縄側の憤慨を伝えた。だが、首相の暴走は単なるハプニングだったのか。もっと根の深い違和感を覚えた人が、沖縄には少なくなかったのかもしれない。初めから、何かがずれていたのか。 41年たった2013年5月15日、「琉球民族独立総合研究学会」が発足した。趣意書によれば、琉球民族が独立することを前提に、その実現に必要な研究、討論、人材育成を行う学会である。独立に関する学会は琉球史上、初の創設とのことだ。 米軍普天間飛行場の辺野古移設問題を機に、沖縄の独立をあおるメディアも出てきた。沖縄独立が切迫した課題だ