放射性物質(核物質)の安全管理を議論する「核セキュリティ・サミット」が先週、米国の首都ワシントンDCで開催された。主な狙いは、核燃料など放射性物質が「IS(イスラム国)」のようなテロ集団の手に渡るのを未然に防ぐことにある。 ●“A Nuclear Job Half Done” The New York Times, APRIL 1, 2016 公式発表の背後で加速する核開発 今回のサミットでは、これまで各国が放射性物質を安全に管理する上で成し遂げたことや、今後の取り組みなどが報告された。 たとえば日本と米国は共同で、これまで茨城県東海村の原子力関連施設で管理されてきた研究用の高濃縮ウランやプルトニウムを、米サウスカロライナ州の核管理施設に移管したことを報告した。 また中国は、自国並びにガーナやナイジェリアなど諸外国にある原子力発電所を(核兵器への転用が難しい)低濃縮ウラン型へと転換すること