ロンドンのハマースミス橋は欠陥が見つかり車両通行止めに。解除のめどは立っておらずいつもは大混雑の橋が閑散としている(筆者撮影) <多くがビクトリア朝時代に作られたロンドンの橋や建築、地下鉄などが、老朽化に加えて緊縮財政のあおりを受けて、次々とほころびを見せている> 僕は毎年、数週間をロンドンで過ごしていて、必ず訪れている場所がいくつかある。1つがハマースミス橋だ。近くにあるファーニバル公園で座って、テムズ川とこの橋を眺めるのがお気に入りだ。 だが今回は何か様子が違った。橋の上を車が1台も走っていないのだ。橋の点検で「重大な問題」が見つかり、先週突然、車両通行止めになったということが判明した。おかげで大変な状況になった。解除の目途は立っておらず、修繕には4000万ポンド(約60億円)程度かかるらしい。 しかもなお悪いことに、その費用を誰が負担するのか決まっていない。こんな事態になったのは日頃