G7広島サミットはウクライナのゼレンスキー大統領が急遽参加し、世界の注目を集めました。その意味では成功といえるでしょうが、ウクライナの置かれた状況を考えれば、ゼレンスキーがたんなる儀礼のために訪日したわけではないとわかります。 ロシアがウクライナに進行してから、すでに1年が過ぎました。当初は1~2週間でキエフが陥落し、ロシアが傀儡政権を立てると予測されていたことを思えば、ウクライナの抵抗には驚嘆すべきものがありますが、それも欧米の支援があってこそです。ただし、この戦争をどのように終わらせるかについては、まったく目途がたっていません。 これまで明らかになったことは、ロシアにはウクライナ全土を占領するほどの軍事力はないものの、欧米による経済制裁の効果は限定的で、戦争の長期化にも耐えられることです。それに対してヨーロッパは、ロシアからの天然ガス供給が滞ったことで光熱費が高騰し、物価高に抗議するデ