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ブックマーク / www.tachibana-akira.com (53)

  • ウクライナ紛争をどのように終わらせるのか 週刊プレイボーイ連載(565) – 橘玲 公式BLOG

    G7広島サミットはウクライナのゼレンスキー大統領が急遽参加し、世界の注目を集めました。その意味では成功といえるでしょうが、ウクライナの置かれた状況を考えれば、ゼレンスキーがたんなる儀礼のために訪日したわけではないとわかります。 ロシアウクライナに進行してから、すでに1年が過ぎました。当初は1~2週間でキエフが陥落し、ロシアが傀儡政権を立てると予測されていたことを思えば、ウクライナの抵抗には驚嘆すべきものがありますが、それも欧米の支援があってこそです。ただし、この戦争をどのように終わらせるかについては、まったく目途がたっていません。 これまで明らかになったことは、ロシアにはウクライナ全土を占領するほどの軍事力はないものの、欧米による経済制裁の効果は限定的で、戦争の長期化にも耐えられることです。それに対してヨーロッパは、ロシアからの天然ガス供給が滞ったことで光熱費が高騰し、物価高に抗議するデ

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    paravola 2024/02/26
    (親露側から剥ぎ取った2014年以降収奪し尽されて逆になったのだが)ウクライナがゆたかになればなるほど、ロシアに実効支配された地域の住民たちは、ウクライナへの併合を求めるようになる >id:entry:4715054397296781378
  • 女の子同士のいじめはどういうルールで行なわれているのか? – 橘玲 公式BLOG

    ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回は2020年3月26日公開の「「間接的攻撃」を多用する裏攻撃による「女の子のいじめ」の研究」です(一部改変)。 ****************************************************************************************** #MeToo運動で頻繁に登場したのが、“toxic masculinity”という言葉だ。これは日語で、「毒々しい男らしさ」と訳されている。「男はマッチョであるべき」というマチズモのことだが、そこにtoxic(毒性の)というネガティブな形容詞をつけたことで、「セクハラやドメスティックス・バイオレンス、レイプなど

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    paravola 2023/12/04
    (女性が起こした問題は全部活動家女性記者が「家父長制」のせいになすりつけて済ませるとか)「裏攻撃」 >id:entry:4745600050307493839
  • リベラル化が生み出した問題を、リベラルが解決することはできない(『世界はなぜ地獄になるのか』まえがき) – 橘玲 公式BLOG

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    paravola 2023/08/23
    (「多様性の統一」だから?)「誰もが自分らしく生きられる社会」を目指す社会正義の運動が、キャンセルカルチャーという異形のものへと変貌
  • 「自由と人権」を守るのは右翼・保守派と陰謀論者? 週刊プレイボーイ連載(492) – 橘玲 公式BLOG

    「自分らしく自由に生きたい」という価値観は、1960年代のアメリカ西海岸で「ヒッピー・ムーブメント」「カウンターカルチャー」として始まり、たちまち世界じゅうの若者たちを虜にしてパンデミックのように広まりました。これはキリスト教やイスラームの成立に匹敵する人類史的事件で、いまや誰も(「右翼」「保守派」を自認するひとですら)このリベラルな価値観を否定することはできません。 リベラル化する社会では、「自分らしく生きる」ことを阻むものはすべて否定されます。「黒人だから」「女だから」という理由で進学や就職の機会を奪われるとしたら、そのような理不尽な差別をなくしていくのは当然のことです。 日でも、「リベラル」を自称するひとたちが、自由や人権を抑圧する「権力」と闘ってきました。新型コロナの感染抑制対策でも、「人権派」の弁護士などが「ワクチン接種の強制は許されない」「ワクチンパスポートで接種者を優遇する

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    paravola 2021/11/21
    権力から「自由と人権」を守ろうとするのが右翼や保守派(あるいは「反ワクチン」の陰謀論者)で、人権を抑圧してでも感染抑制しようとするのがリベラル派になっている/従来の関係は完全に逆転してしまいました
  • 安倍政権の後世の評価は「悪夢の民主党政権」のリベラルな政策を実現したこと? 週刊プレイボーイ連載(444)  – 橘玲 公式BLOG

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    paravola 2020/09/15
    安倍政権に対する後世の評価は、「旧民主党時代の遺産を活かし、党内の右派勢力を抑えてリベラルな改革を推し進めた」というものになるのではないでしょうか
  • 日本で安楽死が認められないのは、日本人が「愚か」だから 週刊プレイボーイ連載(441) – 橘玲 公式BLOG

    難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性が、ネットで知り合った医師2人から鎮静薬を投与され死亡した事件が波紋を広げています。主犯とされる医師はツイッターに「安楽死外来(仮)やりたいなあ」などと投稿する一方で、によると頻繁に「死にたい」と訴え自殺未遂もあったとされ、犯行の動機については不明な点が多いままです。 その一方ではっきりしているのは、ALSを患う女性が自らの意思で安楽死を望んだことです。彼女は(パソコンのスクリーン上のキーボードを視線の動きで感知する)視線入力でブログやSNSに自らの思いを投稿していましたが、そこには「惨めだ。こんな姿で生きたくないよ」「すごく辛い。早く楽になりたい」などの言葉が並んでいます。 報道によれば、女性はスイスの自殺ほう助団体の利用を考えたものの、付添人が刑事罰を科せられる可能性を知って断念し、SNSでやりとりするようになった医師に依頼し、報酬として130

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    paravola 2020/08/26
    付添人が刑事罰を科せられる可能性を知って断念し...この論理がグロテスクなのは、愚かな日本人を「説教」する自分が特権的に優れていることを当然の前提にしているからです
  • わたしたちは「リベラルな監視社会」に向かっている? 週刊プレイボーイ連載(434) – 橘玲 公式BLOG

    テレビのリアリティー番組に出演していた22歳の女子プロレスラーが、SNSの誹謗中傷に悩んで自殺したとされる事件が波紋を広げています。この問題を受けて政府・与党が、ネット上で他人を中傷する悪質な投稿者を特定するための制度の検討をはじめたと報じられました。 ここでまず確認しておかなくてはならないのは、これは「国家による国民の監視」とか、「権力が表現の自由を踏みにじる」という話ではないことです。そもそも政府・行政関係者は、こんな面倒なことをやりたいとはまったく思っていないのですから。 だとしたらなぜ、ネットを規制しようとするのか。それはもちろん、国民が求めているからです。 近代とは、経済的なゆたかさを背景に、個人の自由が大きく拡大した時代です。それは宗教(教会・寺社)やムラ社会(身分制)、イエ(家父長制)など、結婚や職業選択に際して個人の人生にきびしい枷をはめていた中間共同体の影響力が縮小したこ

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    paravola 2020/06/15
    (中国と戦ってるつもりで鏡の中の自分と戦っている右や左のだんな様のことだろうか)「リベラルな監視社会」
  • 東京電力は本来の場所へ帰っていくだろう – 橘玲 公式BLOG

    原子力損害賠償支援機構法が国会で成立した。 この法案では、新たに設立される「機構」は東京電力に対し無制限に資金提供できるのだから、東京電力が債務超過に陥ることはなく、電力債や融資などの債権は100%保護されることになる。修正された法案では、「株主その他の利害関係者に対し、必要な協力を求める」ことになっているが、仮に金融機関が利子の減免などに応じたとしてももかたちだけのものだろう。 すでになんどか述べたが、会社法では、株主と債権者の責任を明確に定めている。未曾有の災害を引き起こしたにもかかわらず債権者が免責されることは私にはとうてい納得できないが、法案が成立した以上、新機構のもとで被災者に一刻も早く適切な賠償が行なわれることを望みたい。 そのうえで、今回の法案で東京電力が今後、どうなるかを考えてみたい(以下は、あくまでも私見である)。 このスキームでは、原発事故の賠償が国民負担とならないよう

    東京電力は本来の場所へ帰っていくだろう – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2019/09/22
    (2011年)原子力損害賠償支援機構法は東京電力を救済するものではなく、「ゾンビ化」させるだけだ/この単純な理由から、東京電力の株価は、本来の価値であるゼロに向かって収斂していくことになるだろう
  • 令和は団塊の世代に年金を払う時代 週刊プレイボーイ連載(380) – 橘玲 公式BLOG

    新元号が「令和」になったことで、あらためて「平成」や「昭和」を振り返る機運が盛り上がっています。 第二次世界大戦が終わると、すべての国で出生率が大きく上がるベビーブームが起きました。日では「団塊の世代」と呼ばれ、1947年から49年までの3年間の合計出産数は800万人を超え、日の人口ピラミッドのなかで突出したブロックを構成しています。 1960年代後半に青年期を迎えた彼らは、フォークやロックなど欧米の新しい音楽を真っ先に取り入れ、安保闘争などの学生運動にかかわったのち、70年代には「企業戦士」として戦後の高度成長を牽引します。昭和は戦前と戦後に分かれますが、多くのひとがイメージする「昭和」は80年代末のバブル経済で頂点に達するこの時期でしょう。 元号が昭和から平成に変わる頃、団塊の世代は40代前半で、子育てにもっとも経済的負担のかかる時期にさしかかっていました。バブル崩壊は彼らの人生

    令和は団塊の世代に年金を払う時代 週刊プレイボーイ連載(380) – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2019/04/23
    就職氷河期の日本経済に起きたのは、「子どもを労働市場から排除することで親の雇用を守る」という現象でした/「平成」が団塊の世代の雇用を守るための30年だったするならば、「令和」は団塊の世代に年金を支給し...
  • 女児虐待死事件でメディアがぜったいいわないこと 週刊プレイボーイ連載(343) – 橘玲 公式BLOG

    目黒区で5歳の女児が虐待死した事件では、「きょうよりか もっともっと あしたはできるようにするから もうおねがい ゆるして」などと書かれたノートが発見され、日じゅうが大きな衝撃に包まれました。このような残酷な事件が起きないようにするために、いったいなにができるでしょうか。 この事件について大量の報道があふれていますが、じつは意図的に触れていないことが2つあります。 女児を虐待したのは義父で、母親とのあいだには1歳の実子がいました。じつはこれは、虐待が起こりやすいハイリスクな家族構成です。 父親は自分の子どもをかわいがり、血のつながらない連れ子を疎ましく思います。母親は自分の子どもを守ろうとしますが、それ以上に新しい夫に見捨てられることを恐れ、夫に同調して子どもを責めるようになるのです。なぜなら進化論的には、ヒトは自分の遺伝子をもっとも効率的に残すよう“プログラム”されているから……。 こ

    女児虐待死事件でメディアがぜったいいわないこと 週刊プレイボーイ連載(343) – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2018/07/09
    共同親権/しかし実の父親なら、面会を通じて子どもの状態を確認できるし、子育てにも介入できます。子どもが危険にさらされていると判断すれば、保護したうえで公的機関に訴えることも可能でしょう
  • トランプ大統領を子どもの疑問で考えてみる 週刊プレイボーイ連載(276) – 橘玲 公式BLOG

    科学の世界では、「子どもの疑問」を使って正しい知識を持っているかが判別できます。ちょっとやってみましょう。 宇宙はなぜ暗いの? 真空で、光を反射するチリなどがないから 宇宙はなぜ真空なの? 空気を引き止めておく引力がないから だったら、地球にはなぜ引力があるの? それは…… たいていのひとはこのあたりで言葉に詰まるでしょうが、専門家なら引力と質量の関係をわかりやすく説明できるはずです。 ところで、子どもが疑問を持つのは宇宙の神秘だけではありません。トランプ大統領就任などは、山のような疑問で押しつぶされそうになっているでしょう。そこでここでは、「なんであんなヘンなオジサンが大統領になったの?」という定番のものは脇に置いて、こたえてほしい「子どもの疑問」をいくつかあげてみましょう。 疑問1 「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)はアメリカに一方的に有利で、日にはなにひとついいことがない」とい

    トランプ大統領を子どもの疑問で考えてみる 週刊プレイボーイ連載(276) – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2018/06/26
    (2017年)「自由貿易はグローバリストの陰謀で、日本の雇用を破壊する」といっていたのに、なぜ大歓迎しないの?まったく同じことをいってるのに「自分はトランプとは関係ない」というふりをするのはなぜ?
  • トランプの権力は誰がつくっているのか?週刊プレイボーイ連載(273) – 橘玲 公式BLOG

    ひとはみんな予測可能性の高い社会を好ましいと思っています。今日が昨日と同じで、明日は今日と同じだと思うからこそ、安心して暮らすことができます。――「一寸先は闇」のような社会では、就職や結婚、子育てなどとうてい無理でしょう。 ところが世の中には、それを逆手にとって、予測不可能性で優位に立とうとするひとたちがいます。典型的なのはヤクザで、彼らが時に暴力を躊躇しないのは感情に流されるからではなく、相手の予測を撹乱する冷徹な計算に基づいています。 ヤクザが殺人を犯せば情状酌量の余地はほとんどなく、被害者が一般市民なら重罪として懲役20年や30年は覚悟しなければなりません。まともに考えればこんな割の悪いことをするはずはありませんが、それでもお金がからむとヤクザは暴力をちらつかせます。 ヤクザのビジネスでは、かならずしも発言(恐喝)と行動(犯罪)を一致させる必要はありません。そんなことをすれば、組員の

    トランプの権力は誰がつくっているのか?週刊プレイボーイ連載(273) – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2018/01/11
    皮肉なのは、この「錬金術」を可能にしているのが、リベラルなメディアが行なう反トランプの報道の洪水だということです。...こうしてつくりだされる不確実性こそがトランプの権力の源泉になっています
  • 大麻バッシングは日本の「精神の貧困」の象徴 週刊プレイボーイ連載(266) – 橘玲 公式BLOG

    参議院選挙にも出馬した元女優が大麻取締法違反で逮捕されたことが、ワイドショーなどで連日大きく報じられました。大麻合法化を公約に掲げて選挙に立候補した以上、確信犯なのでしょうが、残念なのは、離島での暮らしや奇矯な言動が大麻(マリファナ)についての主張といっしょくたにされてしまったことです。 元女優が男性4人と暮らすのは自由ですが、「ふつう」ではないかもしれません。しかし大麻の所持や使用は、いまや先進国では違法とするほうが少数派になっています。 オランダでは早くも1970年代に大麻が解禁されましたが、イギリス、ドイツ、フランスなどヨーロッパの主要国でも、法律上は違法とされていても個人による栽培・使用は放任されているのが実情です。アメリカでは州ごとに規制が異なりますが、医療用大麻は多くの州で合法化され、コロラド、ワシントン、オレゴン州では個人使用の嗜好用マリファナも合法化されています。またカナダ

    大麻バッシングは日本の「精神の貧困」の象徴 週刊プレイボーイ連載(266) – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2016/11/21
    禁酒法下のアメリカではギャングが莫大な利益をあげましたが...メキシコやコロンビアが麻薬マフィアとの戦いで疲弊しているのは、最大の消費国アメリカがハードドラッグに厳罰を課しているから
  • 沖縄をタックスヘイヴンに – 橘玲 公式BLOG

    明日、沖縄県知事選が告示される(28日投開票)。今回は民主党が候補者の擁立を断念したので、米軍普天間基地の県外移設を求める現職と、国外移設を求める前宜野湾市長の争いになるのだという。 しかしこの議論は、(いつものように)むなしさと徒労感に覆われている。米軍基地の県外移設や国外移設がほとんど不可能なことは、政治家はもちろん、基地に反対する沖縄県民にもよくわかっているはずだからだ。 1972年の返還以降、米軍基地受け入れの代償として、沖縄には巨額の援助(公共投資)が投じられてきた。しかししそれでも、沖縄は現在でも日でもっとも貧しいままだ(平均所得は東京の半分で、失業率は全国一)。援助は一部の既得権層を潤すだけで、地域の経済発展にはなんに役にも立たなかった。 それでは、沖縄はこれからもずっと貧しいまま、基地の重圧に苦しまなければならないのだろうか。ここでは、沖縄県民の平均所得を劇的に増大させ、

    沖縄をタックスヘイヴンに – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2016/06/14
    だが自治権を獲得し、タックスヘイヴン化を実現すれば、10年も経たないうちに世界でもっとも豊かな島に生まれ変わるだろう。そして驚くべきことに、この政策には1円の税金もかからないのだ
  • 「リベラル」が嫌いなリベラリストへ – 橘玲 公式BLOG

    新刊『リベラル」がうさんくさいのには理由がある』の「まえがき」を、出版社の許可を得てアップします。 ************************************************************************ 最初に断っておきますが、私の政治的立場はリベラリズム(自由主義)です。 故郷に誇りと愛着と持つという意味での愛郷心はありますが、国(ネイション)を自分のアイデンティティと重ねる愛国主義(ナショナリズム)はまったく肌に合わず、国家(ステイト)は個人が幸福になるための「道具」だと考えています。 神や超越的なもの(スピリチュアル)ではなくダーウィンの進化論を信じ、統計学やゲーム理論、脳科学などの“新しい知”と科学技術によって効率的で衡平(公平)な社会をつくっていけばいいと考える世俗的な進歩主義者でもあります。 自由や平等、人権を「人類の普遍的な価値」とす

    「リベラル」が嫌いなリベラリストへ – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2016/05/27
    (もう一声)危急の侵害に対し、民衆が武器をもって抵抗する
  • あまりに情けない軽減税率論議に、民主党ができること 週刊プレイボーイ連載(228) – 橘玲 公式BLOG

    2017年4月の消費税率10%引き上げ時に、酒と外を除く飲料品全般と新聞の定期購読料に軽減税率が適用されることが閣議決定されました。 税金が上がることを歓迎するひとはいませんから、生きていくのに必要な品への課税軽減を有権者が歓迎することは間違いありません。もともと自民党は軽減税率に否定的でしたが、支持(宗教)団体に軽減税率導入を約束した公明党が、安保法制に賛成した見返りとして強硬に導入を求め、参院選後の憲法改正を目指す安倍政権が「貸しをつくる」政治判断をした、という経緯も報道のとおりでしょう。 新聞への軽減税率適用が決まったのも、保守系の二紙が安保法制を熱烈に支持したことへの論功行賞なのは明らかです。こちらも憲法改正への布石で、アメを与えることでさらなる協力を確約させる、というのも理に適っています。 安倍政権をきびしく批判していたリベラルな新聞にも軽減税率の恩恵が及びますが、じつはこ

    あまりに情けない軽減税率論議に、民主党ができること 週刊プレイボーイ連載(228) – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2016/02/15
    (その代わりがマイナンバーでは意味がない)本気で「国家権力」を批判するのなら、政治家の裁量の範囲を減らし、特定の業界に便宜を与える余地をなくしていかなければなりませんが...
  • 福祉国家は「差別国家」の別の名前 週刊プレイボーイ連載(218) – 橘玲 公式BLOG

    「現代の民族大移動」ともいうべき難民の大量流入でヨーロッパが動揺しています。ハンガリーの右派政権は移民の流入を防ぐために国境を封鎖して批判を浴びましたが、批判の急先鋒に立ったクロアチアやオーストリアといった国々も、難民が国内に滞留しはじめると態度を翻しました。難民を満載した列車を市民が歓迎したドイツでもメルケル首相の支持率が急落しています。 「反移民」は東欧だけの現象ではありません。世界でもっともリベラルな社会を実現したスウェーデンでは、2010年と14年の総選挙で「税金を納めない移民のただ乗りを認めるな」と主張する“極右”の民主党が第三党に躍進して衝撃を与えました。大麻も安楽死も合法で、「自由と自己決定権」を重視する世界でもっとも進歩的な国オランダでも、「イスラーム諸国からの移民受け入れ停止」を掲げる自由党が第三党となり、閣外協力ですが政権の一翼を担っていました。国連の調査で「世界で一番

    福祉国家は「差別国家」の別の名前 週刊プレイボーイ連載(218) – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2015/11/28
    ユートピアだからこそ極右が台頭/福祉国家は、負担の義務を果たせない貧しいよそ者を排除することでしか成立しません
  • 軽減税率は「信者」のためのもの? 週刊プレイボーイ連載(217) – 橘玲 公式BLOG

    2017年4月に消費税率を10%に引き上げるにあたって、軽減税率の議論が紛糾しています。財務省が提示したのはマイナンバーで購入履歴を記録し、ネット上で還付金を申請するというそれなりに斬新なアイデアでしたが、これをいちどは受け入れた公明党が支持母体である創価学会の反発で態度を翻し、酒類を除く飲料品の税率を8%に据え置くよう求めたからです。 これを受けてメディアでは、軽減税率の対象やインボイス(税額票)の功罪など、さまざまな解説がなされていますが、どことなく脱力感が漂うのは肝心なことを避けているからでしょう。 EU諸国など高率の消費税を課している国の多くで軽減税率が導入されていますが、政策を評価した経済学者らの結論は、「こんなバカなこと、やらなきゃよかった」です。消費税の欠陥として貧しいひとの実質税率が高くなる逆進性が指摘されますが、単純な軽減税率では高級材を買う富裕層の利益の方が大きくな

    軽減税率は「信者」のためのもの? 週刊プレイボーイ連載(217) – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2015/11/12
    (減税に反対する自由?主義者)マイナンバーで購入履歴を記録し、ネット上で還付金を申請するというそれなりに斬新なアイデア
  • 伽藍の世界 – 橘玲 公式BLOG

    伽藍からバザールへという話を、「どうしたら革命を起こせますか?」で書いた。 『残酷な世界~』で述べたけれど、伽藍(閉鎖空間)とバザール(開放空間)ではゲームのルールが違う。 バザールは参入も退出も自由だから、相手に悪い評判を押し付けてもあまり効果はない。悪評ばかりの業者は、さっさと廃業して、別の場所や別の名前で商売を始めるからだ。 バザールでは、悪評と同様に、いったん退出するとよい評判もゼロにリセットされてしまう。だから、たくさんのよい評判を獲得した業者は、同じ場所にとどまってさらに評判を増やそうと考える。顧客は評価の高い業者から商品やサービスを購入したいと考えるから、これがいちばん合理的な戦略なのだ(ネットオークションがその典型だ)。 バザール空間でのデフォルトのゲームは、できるだけ目立って、たくさんのよい評判を獲得することだ。だからこれを、ポジティブゲームと呼ぼう。 それに対して閉鎖的

    伽藍の世界 – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2015/08/27
    彼ら・彼女たちは、このネガティブゲームの掟を学校という伽藍空間で身につけた
  • 東芝不正会計事件という見事なブラックジョーク 週刊プレイボーイ連載(207) – 橘玲 公式BLOG

    1500億円を上回るとされる東芝の不正会計事件は、日の名門企業でどのような「経営」が行なわれていたのかを白日の下にさらしました。 第三者委員会の報告書によれば、中間決算直前の社内会議で、「残り3日で120億円の利益を出せ」と社長がパソコン事業部に迫ったといいます。テレビなど映像事業部に対しては、「チャレンジ」と称する収益改善目標の必達を要求し、社長月例会議で「できないなら辞めてしまえ」と部門長を罵倒しています。さらに米子会社ウエスチングハウスが手がけた発電所建設では、追加コストの発生を約500億円から85億円に理由もなく減額するよう社長自ら指示していました。 報告書では東芝の上場を維持するために「不適切会計」とされていますが、これは粉飾以外のなにものでもありません。なぜこんなぶざまなことになってしまったのでしょう。 80年代末のバブル最盛期には、「日はもう坂の上に雲はなくなった」といわ

    東芝不正会計事件という見事なブラックジョーク 週刊プレイボーイ連載(207) – 橘玲 公式BLOG
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    paravola 2015/08/17
    非合理的な精神主義の日本型組織で成功し、異様な企業風土をつくった人物が、(「戦後70年談話」を検討する会議の座長として)「歴史の反省」を語る