平和宣言 五十二年前のきょう、広島市の上空で原子爆弾が爆発した。一瞬、天は千の太陽よりも明るく光り、巨大なきのこ雲が立ちのぼった。火の海の中で、多くの人が死に、放射線障害は生き残った者を苦しめている。 その事実は、今世紀に入って飛躍的に発達した科学技術文明のあり方に強い疑問を抱かせる。科学技術は、人間の生活に快適さ、便利さをもたらしたが、広島・長崎での大量殺りくの手段にも使われた。核兵器は人類の生存を危うくしただけではなく、それを生み出した文明は、地球環境にも大きな影響を与えるに至った。 広島は、核兵器が今なお地球上から消え去っていないことに、強い憤りを覚えるとともに、文明の未来に大きな不安を持つ。 国際社会は、包括的核実験禁止条約の調印によって、核爆発を伴う実験の禁止に合意したものの、条約発効までの道はなお険しく遠い。そのような折、米国は条約に触れないと主張して「臨界前核実験」を実施した
2010.01.09 *1月6日付の朝日新聞(広島版)に、年末(12月30日)に広島前市長の平岡敬氏と行った対談が掲載されました。広島の思想的現状に危機感を持つ平岡氏の考えに、私は非常に共鳴するものを感じています。対談は二時間半にも及び、私は多くのことを平岡氏から学んだのですが、紙面の都合で以下の簡単な内容しか紹介されなかったのは残念といえば残念でした。しかし、被爆65年という一つの「節目」の年、また、私自身にとっても広島での仕事生活が最終年度を迎える区切りの年の冒頭に、この対談の内容を「広島」のコラムで紹介できるのは素直に嬉しいことです(1月9日記)。 ――広島の訴えが世界に届いていないと言われます。 平岡 広島に「平和思想」があるのか疑問だ。思想は、批判を受けることで鍛えられるものだが、広島には「体験絶対主義」があって、異論を差し挟むのがためらわれる空気がある。 「(広島に)自己絶対化
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く