私たちは、日常の生活において「午前10時」とか「午後3時」というような時刻を何気なく使っていますが、時刻を決めるためのルールには、いろいろな種類があります。 特定のルールに基づいて決まる時刻全体のことを「時刻系」と呼びます。日本国内では「日本標準時」と呼ばれる時刻系が採用されています。ところが、国によって時刻系は異なるため、海外旅行に出かける場合などは時刻系を切り替える(時差の分だけ時計を進めたり遅らせたりする)必要が出てきます。 これら、各国ごとに決められた時間を地方時といいます。これに対し、天文学では世界共通の時刻を使用することが多く、これを世界時と呼んでいます。 世界時(Universal Time:UT)は、経度の基準となるグリニッジ天文台(イギリス)における平均太陽時(GMT)のことです。 ここで平均太陽時について説明しておきましょう。 1日の長さを表すには3種類の方法があります