著者と出版社の承諾をいただき、2005年8月号「文藝春秋」に掲載された記事全文を転載する。オバマ大統領が来日した今、真に理解し合える日米関係構築のために「歴史和解」の重要性を今一度考えたい。(肩書、年齢などは2005年8月当時のもの) やはり立派な大きな鼻だった。「シラノの鼻だとよくいわれる」――4月10日、米テキサス州南西部のサンアントニオ市郊外の自宅で会ったリチャード・コール氏は、こういって自らの人差し指で鼻をなぞってみせた。9月に90歳になるという高齢ながらいたって元気で、背筋もぴんとのびていた。