情報通信研究機構(NICT)は2014年3月11日、JR大阪駅一帯にある商業ビル・公共空間の「大阪ステーションシティ」で実施する計画の「ICT技術の利用実証実験」について、4月から2年間を予定していた実施を延期すると発表した。監視カメラから取得する画像データと顔識別技術を基に人の流れを解析する計画だったが、プライバシー侵害に関する懸念が高まり、延期に追い込まれた格好だ。 NICTは2013年11月に、一帯を管理する西日本旅客鉄道(JR西日本)や大阪ターミナルビルの協力を得て実証実験を行う計画を発表。監視カメラ(映像センサー)を約90台設置するなど準備を進めてきた。カメラから得たデータから人の顔に当たる部分を自動識別して切り出し、その人物がどれくらい滞留しているか、施設内でどのように移動しているかなどを把握する。これを蓄積した「ビッグデータ」を解析して、大規模災害時の避難誘導など安全対策に役
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