日本の情報収集活動はどこが抜けているのか(第1回) ~諜報機関のない日本はひたすら富を奪われていく~ 軍事ジャーナリスト 鍛冶 俊樹 氏 IT時代を迎え、あらゆる分野において、情報の重要性がますます高まっている今日。情報収集活動の遅れは、技術面においても軍事面においても、大きな国益の損失として跳ね返ってくる。 はたして、日本の情報・諜報活動はどうあるべきなのか。軍事ジャーナリストの鍛冶俊樹氏のインタビューを3回に分けて紹介しよう。 今回は、日本の情報活動の現状と問題点を指摘する。 鍛冶: 情報活動といっても、日本の場合、諸外国とくらべて非常に遅れているのが現状です。 そのなかで、あえて情報機関らしいところといえば、公安調査庁が挙げられます。ただし、調査の対象は国内に限られています。 それ以外に、多少なりとも情報機関らしき活動をしているのは、警察庁警備局や各警察署の外