![欧州研究図書館協会(LIBER)、市民科学に関する研究図書館向けガイド“Open Science Meets Citizen Science”を公開](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7cab7903e416b2fdf7371adec7e411f5c8034d8a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcurrent.ndl.go.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F09%2FOGP.png)
研究者の間で「プレダトリージャーナル」(=粗悪な学術誌)が問題になっている。一見、論文を発表する場である学術誌にまつわるマニアックな話題だが、アカデミアだけではなく私たちの社会にも繋がる大きな問題だそうだ。 どういった問題なのか、どのように向き合っていけるのか。研究者の井出和希氏にお話を伺った。 井出和希/大阪大学 感染症総合教育研究拠点/ELSIセンター 特任准教授 価値や価値観に関心を持ち、書き留める行為との関係や情報と社会の関わりを中心として研究や実践、対話を展開している。最近の具体的な対象は、プレプリントや粗悪な学術誌、プレスリリースから急速に発展している技術、倫理的消費とファッションの関係性まで散漫としている。Top Peer Reviewer Award 2019 in Cross-Field (世界上位1%, Web of Science)、Sony World Photog
Research Security*1 こちらに参加した。 www.aprin.or.jp 特別講演でアメリカのResearch Security をめぐる最新の状況の話があった*2。 "Ethical Conundrums of Current U.S. Funding Agency Research Security Efforts" (米国FAが抱える研究セキュリティの対策に関する難題) Staty Pritt 氏 全体については脚注に回した情報源を踏まえつつ,以下,講演中の印象的な話題についてメモ。 2015年頃から,国内で研究資金を得つつ,海外でも研究資金を得て研究を(国内には非開示で)行っている事例の存在が認識されていた。 2018年 非開示での外国との研究協力つながりが存在している現状についてNIHや政府系FAなどが懸念しているということを,NIHが表明*3*4 このころは「
円尾博美さん(90)。本業は彫刻家で、主に国立科学博物館の研究者から依頼を受けて標本のレプリカを作ってきた。訪れた人の視線を釘付けにする迫力のある首長竜「フタバスズキリュウ」の全身骨格をはじめ、東京・上野にある同博物館の日本館で展示するレプリカの大半の製作に関わったという。博物館の展示と古生物研究を長きにわたって支えてきた円尾さんの足跡と功績を取材した。(共同通信=岩村賢人) ▽展示だけじゃないレプリカの価値 展示されているのが実物の化石ではないと知ってがっかりした人がいるかもしれない。だが、レプリカを軽んじてはいけない。展示だけでなく、学術的にも非常に重要な役割があるのだ。 貴重な実物の標本を末永く維持していくには、劣化や破損の原因となる光や湿気、移動を極力避けなければならない。そのため博物館の外への持ち出しはもちろん、展示すらも制限される場合が多い。一方、レプリカは保存や運搬が比較的容
すでに指摘した通り、やはり知財、特許を巡る問題がめくれてきた格好です。報道の内容を確認してみます。 まず読売新聞。 国立研究開発法人「産業技術総合研究所」(茨城県つくば市)の技術情報漏えい事件で、(中略)権恒道容疑者(59)(不正競争防止法違反容疑で逮捕)から研究データの提供を受けた中国企業が、約1週間後に中国で特許を申請していたことが捜査関係者への取材でわかった。内容が類似しており、警視庁公安部は研究データを転用したとみている。 さらに毎日新聞 容疑者の妻が漏えい先代理店社長 中国で特許申請か (中略)権恒道容疑者(59)=不正競争防止法違反容疑で逮捕=の妻が、漏えい先とされる中国企業の日本代理店の社長だったことが、捜査関係者への取材で判明した(中略) 漏えい先とされるのは中国の化学製品製造会社で、つくば市内にある日本代理店の社長を権容疑者の妻が務めている。同社は2018年4月、権容疑者
anchor.fm ありがたいことに「みちくさのみちpodcast」友人はじめいろいろな方に聴いていただいているようです。 誠にありがとうございます。 私自身は、動画より低コストで、分野外の論文を読まない人への研究の紹介ができ、さらに学生向けには何かの授業で使えそうなネタを、学部生から院生までをターゲットに教材として作り置きしていく感覚で上げておりますが、まあそれにとらわれず無理せずやろうと思っております。 今後ともよろしくお願いいたします。 さて、簡単にできるのか?とのご質問をいただいたので、割と簡単にできたということで、やり方をご報告いたします。面白い話をしてくれそうな関係者の方が乗ってきてくだされば。 まず、Anchorというアプリを教えてもらって使っています。Spotifyが提供しているポッドキャスト作成ツールですね。 これは何で使い始めたかというと、私にポッドキャストを勧めてくだ
1.日時 令和4年2月16日(水曜日)10時00分~12時00分 2.場所 オンライン会議 3.議題 議事運営等について オープンサイエンス時代における大学図書館の在り方について その他 4.出席者 委員 竹内主査、尾上主査代理、石田委員、大藪委員、加藤委員、北本委員、坂井委員、佐藤委員、引原委員、深澤委員、堀田委員、村井委員 川口参事官(情報担当)、三宅学術基盤整備室長、土井参事官補佐、竹房学術調査官、池内学術調査官 オブザーバー 高品 国立国会図書館利用者サービス部科学技術・経済課長 5.議事録 ○主査代理に科学技術・学術審議会情報委員会運営規則第2条第8項に基づき、竹内主査が尾上委員を指名した。 ○事務局からオープンサイエンス時代における大学図書館の在り方検討部会運営規則(案)及び公開手続(案)について説明があり、了承された。 (傍聴者入室) 【竹内主査】 では、ただいまより第1回
■ 学術論文のバージョン 学術研究の過程で、さまざまなバージョンの学術論文が生まれ、さまざまな場所で公開されていますが、これら複数のバージョンを示す標準用語や、バージョンを区別するための基準は長らく存在しませんでした。この問題に対処するために、米国情報標準化機構(NISO)と学会・専門協会出版協会(ALPSP)は合同でジャーナル論文バージョン作業部会を立ち上げ、2008年4月に、ジャーナル論文バージョンの分類と定義に関する勧告レポートを公表しました。 この勧告は、論文の執筆、編集、流通、出版、検索、利用などにおける一連の電子化に伴い、論文が複数のバージョンを持つことや、それらバージョン情報の詳細や関連性が不明瞭であることなどを指摘したうえで、以下のとおり、7つのバージョンを設定し、それぞれを定義しています。 AO=Author's Original:著者のオリジナル原稿。 SMUR=Sub
過日、岩波書店さんより『アカデミアを離れてみたら 博士、道なき道をゆく』と題する本が出版されました。この本は2020年春に始まったWEB上のリレー連載をまとめたもので、21名の博士の体験が綴られています。連載の初回を担当した私は、ポスドクを11年続けた末に研究の道を諦め、なんとか民間企業に転職したエピソードを寄稿しました。同じように就職に悩める博士の、何かしらの参考になることを願って書いた文章は、聞くところによるとずいぶん多くの方に読んでいただけたそうです。また、記事をきっかけに新聞に取り上げてもらう機会にも恵まれ、私なりにポスドク問題の認知向上に貢献できたのかなと思っています。(なお、出版にあたり連載の公開は終了しましたが、私の記事は試し読みとして全文ご覧いただけます。) そんな記事の公開から1年半ほどの間、他の博士の体験談やネットに流れる感想、そして新聞雑誌の書評などを拝読してきました
図書館界や出版界の度肝を抜いた「長尾構想」を提案した京大名誉教授の長尾真氏。情報工学の第一線で活躍、京都大学総長や民間から初となる国立国会図書館長を歴任。大学を退官した後も学会や講演に引っ張りだこで、今も京都を拠点に各地を飛び回る日が続いている。 「本当は、未来から来た人なのではないか」。そう言われるほど、長尾氏の研究には先見性がある。1960年代からコンピューターによる言語翻訳を手がけ、文字や画像の認識について先駆的な研究を行なった。その一部は郵便番号読取機にも応用されている。今では当たり前になりつつある人工知能や顔認識技術の向上にも、この頃尽力している。 1990年代からは研究の集大成として「電子図書館」を提唱。インターネット上に情報があふれることを予測し、世界でもまだ珍しかったデジタル情報の記憶装置として、知のインフラを描いた。 日本の情報科学や認知科学を語る上で避けては通れない巨人
「呉座勇一事件」の衝撃 2021年2月、ベストセラー『応仁の乱』(中公新書、2016年)の著者・呉座勇一が、シェイクスピアを中心とする文学の研究者で、『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』(書肆侃侃房、2019年)などのフェミニズム批評でも知られる北村紗衣をはじめ、多数の女性や「フェミニスト」「リベラル派」と目される学者や知識人への誹謗中傷を、4000人以上のフォロワーを抱えているツイッターの非公開アカウントで大量に行っていたことが、フォロワーから北村への「告発」で発覚しました。 元々は北村が、『観応の擾乱』(中公新書、2017年)の著者である亀田俊和が、高名な歴史学者である網野善彦に対して「日本が嫌いそう」「レフティ」などといった評価を行ったことに対して北村が「冷笑的」と批判したことで一悶着あったことに端を発する議論から、様々な経緯があって発覚したものですが、呉座のツイートには、女性研究者や
オンラインシンポジウムの視聴メモと感想です。 「サブジェクト・ライブラリアンの将来像 -- 日本の大学図書館への導入拡大に向けて --」(〈むすび、ひらくアジア4〉 アジア研究図書館開館記念シンポジウム) 2021年3月15日 http://u-parl.lib.u-tokyo.ac.jp/archives/japanese/mh4 参考文献です。 ・田中あずさ『サブジェクト・ライブラリアン 海の向こうアメリカの学術図書館の仕事』(笠間書院) https://kasamashoin.jp/2017/12/post_4082.html ・オダメモリー: 「サブジェクトライブラリアンの将来像」に参加して http://oda-senin.blogspot.com/2021/03/blog-post_15.html 視聴して、および、その後諸々のところから聞こえてくる言説を聞いての、極私的感想・
学生向けに、日本語のライティング指導をしている大学教員にはなじみ深い話題であろうが、卒論やレポートの添削をしていると必ずぶつかるのが、文章の書きだしや、改行後の次の段落の冒頭を1字分あけるルールの不徹底である。 レポートの教科書にはだいたいそうしろと書いてあるが、概ね、見やすさからそのようにすると書かれてはいるものの、いつからそのようにするのかというような立ち入った 説明はない。 学生による学生のためのダメレポート脱出法 (アカデミック・スキルズ) 作者:慶應義塾大学日吉キャンパス学習相談員 発売日: 2014/10/21 メディア: 単行本 レポートの書き方入門の定番になりつつある?『アカデミック・スキルズ』のレポートの巻も、最初から字下げは当然のことのようになっているし、親しみやすい文章でおなじみ『論文の教室』などは、改行が多い司馬遼太郎の文体を模写して段落とパラグラフの違いを論じてい
シュプリンガー・ネイチャー社は、2020年11月24日、ネイチャー誌とその32の姉妹誌について、2021年から有効なOA出版オプションを発表しました。 ネイチャー誌とその姉妹誌はこれまでオープンアクセス(OA)ではありませんでしたが、このオプションにより、研究者は2021年1月から、OA出版経費(APC)を特別に支払えば、これら雑誌にも、自身の論文をOAで掲載することが出来るようになります。APCは、€9500(約120万円)です。APCを支払わない研究者の論文については、これまで通り、非OAで掲載され、購読料を負担した機関等のみがアクセス可能です。 シュプリンガー・ネイチャー社は同時に、これらネイチャー誌とその姉妹誌のうち6誌を対象とするOAパイロットを発表しました。このパイロットに参加する研究者は、論文査読費€2190(27万円)を事前に支払い、編集部からフィードバックをもらえます。ま
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