本研究成果のポイント 本研究では、令和3年1月11日の大雪による立ち往生最中の現地踏査(福井市~あわら市の国道8号)および3冬期(2018、2019、2020年度の12月~2月)に亘り実車を用いて圧雪路面で実施してきた停車試験、タイヤ空転試験および車両発進試験から、凹凸の激しい圧雪路面の形成メカニズムとスタック(発進不能)車両の発生メカニズムを明らかにした。 圧雪路面上での停車や発進時のタイヤの空転は、圧雪路面に窪みを発生させる。この窪みに後続車両のタイヤがはまり、タイヤを空転させてさらに窪みを深める“負の循環”が生じる。その後、1つの窪みから連鎖的に窪みが増え、10~15cmに及ぶ凹凸の激しい圧雪路面が形成される。 タイヤの輪荷重や熱は圧雪を圧縮・融解させ、タイヤを圧雪内に沈降させる。同時にタイヤと圧雪の間のすべり摩擦係数が低下する。これらはタイヤと圧雪の間の摩擦力を低下させ、タイヤを空