年々増加する豪雨被害への備えは急務だが、30年来続く緊縮主義が妨げになっている。すでに現状は「人的災害」といっても過言ではない。このままインフラ整備への消極姿勢を続ければ、国民の生命を危険にさらすことになる。今、政治に何が求められているのか。 ◇ 豪雨被害への備えは「お金」の問題がカギとなる。豪雨を原因とする自然災害を予防するためには、河川の護岸工事や地滑りなどを防ぐ治山事業が求められる。いわゆる「インフラ整備」が重要だ。インフラ整備は豪雨被害だけの対策ではない。頻発する地震や酷暑でも、国民の生命と生活を守るためには実に重要になる。 だが、日本では1990年代からの財務省による緊縮主義が続くため、インフラ整備に十分な予算をかけずにきた。 今回の豪雨被害を受けた熊本県の球磨川支流に川辺川ダムの計画があった。川辺川ダムの事業計画には関係者の利害や政府、自治体の方針などが錯綜(さくそう)し、まさ
![【iRONNA発】災害対策 命を危険にさらす緊縮主義 田中秀臣氏(1/2ページ)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/403ae444a6dc6849c3b0a314b2f1225ef91fdc2a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fresizer%2FrjvnV9VB6qCGWSjcXeIJk72r2gE%3D%2F1200x630%2Ffilters%3Afocal%28408x450%3A418x460%29%3Aquality%2850%29%2Fcloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com%2Fsankei%2FKR7NZ5X43NLZ3KFA5OS7Z43K7E.jpg)