本講演でスピーカーを務めたのはテクニカルオーディオデザイナーの木幡周治氏。近年はゲーム エンジンやオーディオミドルウェアの充実によって環境音実装が以前より簡単になったとの見方もありますが、実際は必要な機能の不足や具体的な手法が共有される機会の少なさによってハードルは高いため、こうした課題を少しでも解消する機会として今回のセッションの場が設けられました。 セッション冒頭では「オーディオ制御ならではの特徴」についての確認からスタート。音は音源位置や減衰範囲など非常に複雑かつ独自の特徴を持っており、急に途切れるとプレイヤーにとって違和感やノイズの原因となってしまうことから、「変化の連続性」も重要です。 また、必要な音であっても、何重にも鳴らしてしまうとうるさく感じられる上に処理負荷にも繋がるため、特に環境音については「この位置ではこの音が鳴る」と網羅性や排他性などを確保した制御が求められます。さ