NHKの籾井(もみい)勝人会長が今月十日の経営委員会で、「経営委員会後の記者ブリーフィング(説明)で、個人的な意見はぜひ控えていただきたい」と要請をしていたことが分かった。二十七日公表された同委員会の議事録で明らかになった。ブリーフィングに出席するのは、主に経営委員長と委員長代行で、代行に就いたばかりの本田勝彦氏(日本たばこ産業顧問)に向けられたとみられる。 籾井氏は、二月末に任期満了で退任した前委員長代行の上村達男氏(早稲田大学教授)が委員会後に行った記者ブリーフィングについて「相当個人的意見がございました」と批判した上で、「今回は経営委員会の総意ということに集中して説明していただきたい」などと注文した。 上村氏は在任中、記者団に対し、籾井会長の辞任か罷免を求めるNHK退職者の署名について、「個人的見解」として「ある程度、現役職員の声を代弁している部分もある。きちっと受け止めてほしい」