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ブックマーク / blog.szk.cc (9)

  • 現実をポケモンが徘徊する〜電脳コイル化するポケモンGO

    ポケモンGO」ファーストインプレッション まだ2日くらいしかたっていないのだけど、各所で歩きスマホする人を見かけるようになったのは、「ポケモンGO」のリリースの影響なのだろう。他方で、既に述べていたように神社などではこのゲームのプレイを禁止するところも出てきて(記事)、それ自体は神社側も予想できていたことだとはいえ、非常に興味深い動きになっているなと思う。 勤め先の大学でも、試験期間中とはいえリリース直後は祭り状態だった。話を聞いてみると、学内を一周するとちょうどポケストップが回復するらしく、歩きスマホする学生が多数。数人のグループで「えっこれどうやるの」などと話しながら歩いていたり、サークルを作って座り込んで画面を見せ合ったり。この世代って約10年前のモンハンブーム(ポータブルの2nd〜2nd G)くらいに小学校高学年〜中学生くらいのはずなのだけど、塾の帰りとかに輪になってモンスター狩

    現実をポケモンが徘徊する〜電脳コイル化するポケモンGO
  • 「スマホ依存」に対する誤解

    信州大学の入学式における、山沢学長のスピーチが話題になっている。先行する記事で「スマホやめるか、大学やめるか」の見出しとともに 山沢学長は、昨今の若者世代がスマートフォン偏重や依存症になっている風潮を憂慮。「スイッチを切ってを読み、友だちと話し、自分で考える習慣をつけ、物事を根から考えて全力で行動することが独創性豊かな学生を育てる」と語りかけた。 と報じられたのが原因だ。この記述だけでもちょっとまずいな、と思っていたのだけど、全文を読んでみて、その思いが確かになった。なので、この件について手短に。 まず、全文が出たことで「やっぱり言ってることはまともだった」という感想が多いことについて、僕も異論はない。最初から「大学でスマホを禁止する」などと言っているとは思わなかったし、入学式のスピーチでそんな極端なことを言うはずもないだろうと思っていたからだ。 だが問題なのは、「スマホ依存症」に対す

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    pycol 2015/04/06
  • なぜ、ポエムで組織はカルト化するのか〜2014年の振り返り(3)

    いつも時代の3年先というか、みんなが気がつく頃には自分の関心は薄れているようなことにアンテナを張って生きているのだけど、今年話題になったものでいうと、いわゆる「ポエム化」の話かなと思う。ブラック労働とポエムの相性がいいというのは、自分的には周知の事実だと思っていたし、だからこそクロ現の企画も受け入れられたのだと思うけれど、それにしてもあらためて映像化されて驚いたという人も多かったのだろうか。 いまの勤め先に入ってから、学生たちの関心もあって、それまで格的に手を付けてはいなかった消費社会研究に取り組むことになったのだけど、そこで見えてきたものの中には、たとえば再魔術化やディズニー化といったショッピングモール論につながる話や、以前の自分の研究とつながる話なんかと並んで、『サブカル・ニッポンの新自由主義』で扱ったサービス労働と若者の自己意識の話の延長になる、「感情労働」などの現代的なサービスの

    なぜ、ポエムで組織はカルト化するのか〜2014年の振り返り(3)
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    pycol 2014/12/30
  • 「うちらの世界」論の系譜

    どうも夏になるとツイッターで不用意なことを書く人が増えるのか、ネット憲兵のみなさまが活動しやすくなるのか、この夏はバイト先で不適切な行為に及んだ若者の問題がブームになっている。その数が増えたように見えるのは単に注目を集めているからで、いつぞやの飲酒・喫煙告白が目立ってたときと同じだと思うけど、じゃあどうしてそんなことを書いてしまうのかという点についても、あまり話に進展はないように思える。 彼らの社会は「うちら」で完結する。「うちら」の外側はよくわかんないものである。よくわかんないものが干渉してくれば反発する。そして主観的には彼らは「なにも悪いことはしていない」。彼らにとって「悪いこと」とは明確な脱法行為のみである。あるいは「うちら」の結束を乱す行為だ。なにか、よくないことをしでかして、叱られたとする。しかし罰せられない。それは許されているということだ。明確な処罰が下されない限りは許されてい

    「うちらの世界」論の系譜
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    pycol 2013/08/08
  • 現実にウソを混ぜる

    たまたま話題になってたので見てしまったこのCM。感動の嵐と紹介されている割にはちっとも心を動かされなくて、全体的にしらーっとしてしまったのだけど、それはなんでなんだろうということを考えてみた。 比較対象としてすぐに思いついたのは「のどごし〈生〉」のキャンペーン「夢のドリーム」シリーズだ。第一弾「プロレス篇」なんか普通にうるっとくるわけだけど、この差はなんだろうというところにポイントがある。 かいつまんで説明すると、ふたつのお話はともに「ありそうもないこと」を描いている。バスケの場合は「いつかシュートが決まる」だし、プロレスなら「長州力と対戦する」だ。そしてその目標のために努力する、という点も似ている。でも両者は、決定的に違う。 何が違うのか。前者では「誰の身にも起こりそうなこと」を、美男美女ばかりが登場するCMとして仕立て上げるための演出がほどこされている。それに対して後者では、「普通は絶

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  • ウェブの賑わいと「孤独なお茶の間」

    長いことブログを更新する余裕とモチベーションがなかったのだけど、少し思うところがあって再開してみようと思う。というのもこの春くらいからいくつかマーケティング絡みの仕事をして、その流れで考えたことが色々あったのと、同時期に書いていたがめでたく夏頃には刊行できそう(ステマですよ奥さん)だからだ。 大きなところで言うと、3月15日に開催された放送文化研究所のシンポジウム「ソーシャルパワーがテレビを変える」。放文研の調査データの紹介と、それをもとにしたパネリストの議論が中心の回だったのだけど、やっぱりもにょもにょとした印象はぬぐえなかった。 データそのものは面白い。実際の番組で用いられたソーシャルメディアとの連動企画に参加した人がどのくらいいたのかといった数字は、この分野に関心のある人ならまず知りたいところだろう。で、ふたを開けてみると、アクティブに参加するのはおおむね視聴率に対して1割、裾野を

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  • 別れは出会いの始まり

    2012年が終わる。大晦日の朝までLifeで5時間喋り倒し、そこから忘年会というあわただしい出張だったので、正直年末という感慨はない。大掃除もしてないし、年が明けたら早速取りかからないといけない仕事が山積みで、よくある3連休程度の感覚だ。 もちろん振り返ってみれば、今年は大学院の役職を担当しながら所属学会には参加コンプリート、論文も共著も出たし、どこに出しても恥ずかしくない激務イヤーだったことは間違いない。春から体重はがっつり落ちたし、自然に起きているとはいえ、4時とか5時起床で、早朝くらいしか自分の情報収集に充てられる時間もなかった。というか最初のが出てから10年つっても誰に祝ってもらったわけでもないし、最後くらい自分で自分をべた褒めしても許されるんじゃないかと思う。 そんな年の終わりに、もう毎年のことなのだけど同じことを書く。毎年大晦日には、「七味五悦三会」を数えながら一年を振り返る

    別れは出会いの始まり
  • 選挙の後こそ、民主主義が問われる

    選挙が終わった。というよりは新しい体制での政治が始まるという方が正しいのだけど、ともあれその結果を見て、予想通りだという人もあれば、意外だという人もあるだろう。特に第三極の政策や政権公約に興味があった人の中には、結局のところ自民党大勝という結果に失望した人も多いのかもしれない。みんな党の名前しか見てないんじゃないか、と。 ところで、それよりも気になっていたのは、選挙直前になってネットのあちこちからあがった「選挙に行こう」の声だった。それ自体はとても大事なことだし、勢い余って「選挙に行かない人に政治に口を出す権利はない」とか「選挙に行かない男と付き合うな」なんて話が飛び出すのもまあ仕方ない(どちらも間違った意見だと僕は思うけど)。ただ若年層に関して言えば、近年むしろ政治への関心は高まっているし、昨今の調査ではネットを熱心に見ているのはむしろ30代から40代らしいので、どこまで的に当っているの

  • 「気合を入れろ」と君が言う

    エナジードリンク市場が好調だ。リポビタンDやユンケルといった従来の「栄養ドリンク」市場に対して、黒船RedBullが乗り込んで新たな市場を拡大して以来、日コカ・コーラ社のBurn、アサヒ飲料のMonsterなど、今年に入ってこの分野が活性化しており、コンビニでは棚の奪い合いが続いている。いま僕の周囲ではチェリオコーポレーションの「ボディーガード24」が静かなブームを見せていて、大学正門前の自販機では週末に補充しても木曜日には売り切れるという人気ぶりなのだけど、こんなところにもエナジードリンクが、という感じだ。 日経トレンディの記事によると、エナジードリンクの成功の背景にはふたつの要因があるように見える。ひとつは、「疲れているときに飲む」栄養ドリンクに対して「気合を入れるために飲む」のがエナジードリンクだということ。もうひとつは、そうした飲用理由がアルコールに似ていることから、飲店でのプ

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