思わず驚いた「意外な事実」 1936年に本屋大賞があったら、マーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ』が大賞をもらっていたのだろうな、とおもう。 書店がもっとも売りたい本、という評価が『風と共に去りぬ』にはぴったりなようにおもう。 当時から大人気の小説であった。 売れに売れ、映画化されて、さらに注目された。 いまでも売れている。 新潮文庫に翻訳が出ている。 全5巻。 かつて新潮文庫の海外小説の売れ行きを調べたとき、『風と共に去りぬ』は4巻より5巻のほうが売れていて、驚いたことがある。 文庫本で分冊となる長い小説は、巻が増えるごとに増刷部数が減っていく。 そりゃまあそうだろう。1巻を買った人より2巻を買った人は少なくなり、3巻、4巻とどんどん減っていく。『風と共に去りぬ』も1、2、3、4と減っていったのだが、4巻より5巻が売れていた。ちょっと珍しい。ほとんどそういうことはない。 でも『風と共