半導体集積回路は、微細化とともに約50年間進化し続け、その高速化、低消費電力化、低価格化を実現してきました。今や配線幅は20nmを下回り、トランジスタは1mm2の面積に1億個以上が集積されつつあります。東京エレクトロンは、更なる微細化を実現すべく、さまざまな取り組みを展開しています。 半導体の進化を支える微細加工技術と、その課題 半導体の最小加工寸法は露光波長に依存しており、露光の光源が短波長化するのに伴い、微細化が継続されてきました。しかし短波長化は、技術的にもコスト的にも年々難しさが増してきており、ArFの液浸露光技術が2006年頃に量産導入されて以来、それに替わる露光技術の量産実用化に至っていません。そこで、ArF液浸技術の延命方法として、成膜、塗布、エッチング、洗浄などの各種プロセス技術を駆使することで微細化を実現する、「パターニング技術」が発達してきました(図1)。 パターニング