賃金の鉄則(ちんぎんのてっそく)とは、実質賃金が長期にわたって、労働者の生活を維持するのに必要な最低賃金に向かう傾向を持つと主張する、経済学で提唱された法則である。この理論は最初に、フェルディナント・ラッサールにより19世紀半ばに命名された。カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスによれば、(特に1875年のマルクスの『ゴータ綱領批判』において)その学説はラッサールに、その着想はトーマス・マルサスの『人口論』に、そしてその用語はゲーテの"Das Göttliche"の中の「偉大で、永遠の鉄則」による[1][2][3]。 ラッサールによれば、労働者は最低生活の維持なしに働くことができないので、賃金は最低生活水準以下に下落することができない。しかし雇用のための労働者間の競争が、賃金をこの最低水準まで追い立てるだろう。これは賃金が「最低生活賃金」の上にあるとき人口は増加し、下にあるとき減少する