バチカンに集まった信者たちを前に、同じ服装をした子供を祝福するローマ法王フランシスコ(2月26日、ロイター) 「貧しい人のためのカトリック教会」を訴える法王の人気は衰えていない。不祥事の再発を防ごうと、ローマ法王庁の組織を変え、資金管理の透明化にも本腰を入れ始めた。改革により、失墜した教会への信頼を取り戻そうとするが、教会内部では抵抗勢力の存在もささやかれ始めた。 今月5日、サンピエトロ広場で、法王の一般謁見が行われた。法王が「神を軽視する風潮に抵抗しよう」と訴えると、約3万人の聴衆から歓声が上がった。ブラジルから来た会社員アルフレッド・ニトリッジさん(32)は「質素な法王が教会を変えた」と話した。 中南米出身者として初の法王は、ブエノスアイレス大司教時代から貧困層の救済に努めた。市民に気さくに語りかけ、質素な暮らしぶりで、共感を集める。バチカンを訪れる人数は、前法王ベネディクト16世の在