寅さんはインテリ嫌いでした。でしょうね!そんな寅さんが、学問を志すきっかけとなったのは山形県寒河江市にある慈恩寺でした。映画「男はつらいよ 葛飾立志篇」(1975年)。 かつて窮地を救ってくれた女性の墓に詣でた寅さんは、そこで寺の住職に、自分は学問がないばかりにつらい思いをしたと訴えます。そんな寅さんに住職はこう言います。 「おのれを知る。これが何より大事です。あなたも学問をなさるといい。四十の手習いといってな、学問を始めることに早いも遅いはない。」 住職のありがたい言葉を胸に、寅さんが柴又に帰ってみると、自分の部屋に若い女性が間借りしています。東京大学の考古学研究室で助手を務める礼子。 寅さんが、たちまちその礼子さんに熱をあげてしまって、さぁ、大変!なんとか彼女の気を引きたいがために、伊達メガネをかけたり、歴史を学び始めたり、端から見ても涙ぐましい努力を重ねるのでした。 一念発起してはみ