長引く物価高騰によって企業も消費者も大きな負担を強いられる中、食品の無駄な廃棄を防ぐフードロス対策の重要性が高まっている。 長引く物価高騰によって企業も消費者も大きな負担を強いられる中、食品の無駄な廃棄を防ぐフードロス対策の重要性が高まっている。国内の1年間のフードロスを金額に換算すると2兆円を上回るとの試算もある。捨ててしまう食品を減らすことで負担を緩和しようと、各企業では光触媒の活用や果物の呼吸制御など、さまざまな取り組みが進められている。 光触媒で22万円の損失防ぐ 静岡市のミカン農家の貯蔵庫に置かれた長方形の装置。側面には送風ファンが付いており、中からは青い光が漏れている。光触媒を使った除菌・脱臭機を製造・販売するカルテック(大阪市)が浜松市の企業と共同開発した食品の鮮度を保つ装置の試作機だ。 光触媒は、光を当てると化学反応を促進する物質の総称で、反応によって発生した活性酸素が空気