演出家の蜷川(にながわ)幸雄さんが12日に亡くなったことを受け、舞台で育てられた俳優たちからその死を悼む声が相次いだ。 藤原竜也さんは中学3年の時、蜷川さんによって約5500人の中から「身毒丸」の主役に選ばれ、俳優の道に進んだ。亡くなる前日の11日に見舞ったといい、「最期に会えて良かったです。僕を産んでくれたのは蜷川さんです。たくさんの演劇人生をありがとうございました。真面目に突き進んでいきます」との思いを明らかにした。 唐沢寿明さんは「稽古場に響き渡る蜷川さんの声は、今もなお耳に残って離れません。生涯現役で演劇に全身全霊を傾け、役者に対して時に全力でぶつかってきてくださる、唯一無二の演出家だったと思います」、吉田鋼太郎さんは「偉大な演出家であり、最大の恩師であった蜷川さんの訃報(ふほう)に言葉が見つかりません。今はまだこの現実を受け止められておりません」とそれぞれ話した。