毎年のように日本に襲来し、時に甚大な被害をもたらすのが台風だ。台風8号が7月28日、宮城県に統計史上初めて上陸。台風9号が8月8日に鹿児島県、9日に広島県に上陸した。7~10月の台風シーズンに入り、台風の発生や接近に関する情報を耳にする機会も多くなってきただろう。気象庁やメディアから伝えられる情報を活用し、自らの命を守るには、台風の成り立ちや、台風が巻き起こす雨や風の怖さを知ることが不可欠。今回は台風にまつわる数値やデータをもとに、その「素顔」を明らかにしたい。(デザイン&イラスト:オザワタクヤ、取材・文:Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 台風は年間を通じて発生―日本列島に接近・上陸するのは7~10月が多い 熱帯低気圧は、中心付近の上空に暖かい空気の塊を持ち、熱帯の海上で発生する低気圧だ。いわば「台風のたまご」である。このうち北西太平洋または南シナ海に存在し、なおかつ低気圧域