認知バイアスの観点からサイバーセキュリティを掘り下げる本連載。前回は、認知バイアスがセキュリティにおいてどのようなリスクがあるか、どのような影響を及ぼすのかを事例を交えて解説しました。第2回となる本稿では、セキュリティ対策を阻む認知バイアスに組織としてどう対処するかを紹介します。 筆者紹介:伊藤秀明(パーソルクロステクノロジー セキュリティ本部 シニアエキスパート) セキュリティ組織の構築、プロジェクト推進、SOC業務など、戦略的視点から技術的な実行まで幅広く手掛けるITシステムコンサルタント。通信、インターネットサービス、医療、メディアなど多様な業界での経験を生かし、業界特有の課題にも対応。クライアントのニーズに応じた柔軟なソリューションを提供し、セキュリティと業務効率の両立を実現するためのプロアクティブなアプローチを重視している。また、講演や執筆活動にも積極的に取り組み、専門知識や実務